※こちらの記事は、個人的に考えていることですので、ご記憶の片隅程度でお願いします。

 

 

 

 

 

先週2/24(金)に、オンコリスバイオファーマ決算説明会資料がupdateされましたね。

とんでもない可能性を記載してきたたなと、とてもとても好印象を持っています。

http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=32646&code=4588

 

ただ、個人的には、もっと良い伝え方があるのではと思いました。そのため、こちらに何が凄いのかをblogで書き留めておきたいと思います。virusという一見疑問符を持ちやすい生物製剤であるがゆえに、

  ①本当にvirusって薬剤として使えるの?

  ②製薬会社は支持するの?彼らの課題を解決する薬剤なの?

  ③結局、どれくらいの患者さんが救われるの?

の論点に的確に答える必要があると思っています。

 

 

 

【①本当にvirusって薬剤として使えるの?】

上市済・後期臨床中のvirus薬剤が既にあるのです

   ・virusって「アヤシイ」という市場の見方に対して、「いやいや、globalにおいてこれだけ多くのvirus製剤が開発されている」ということくらい言いたい

   ・例えば、T-vecHF10(p27)だけでなく、藤堂先生のところも開発しているし、globalでも"clinicaltrials.gov"で検索すると、一杯でてくる。それくらい、virus製剤は注目を浴びている。くらいは伝えたい

実は、副作用はほぼないに等しいのです

   ・既存薬を服用しているがん患者さんは、副作用に苦しんでいて、どれくらいの割合で重篤な副作用等を発症しているのか、くらいはさらっと伝えてほしい

   ・一方で、Telomelysinは、5種類の適応症に対して前臨床・第1相試験を実施した(p21)が、副作用とみられるのは、「一過性のリンパ球減少」くらいなんです(p27)と言ってほしい。それをサポートする情報として、「いやいや、中国大手の恒瑞がTelomelysinを欲しい」と言っていて、実際導出しているしね。と、当然副作用に関しては問題ないですが何か?くらいの超強気のコメントを付け加えてほしい

   ・他のvirus薬剤は、Telomelysinには劣るものの、総じて既存薬剤より圧倒的な副作用軽減効果を持っているのです。くらいは言えると思う

 

 

【②製薬会社は支持するの?彼らの課題を解決する薬剤なの?】

製薬会社は免疫チェックポイント阻害剤(CPI)増強する「+α」を必要としているのです

   ・オプジーボに見られるようにCPIが市場で評価されていますが、製薬会社は次の一手に、しのぎを削っているのです(p25:右下標的の部分)。として、「+α」に応える薬剤の開発が課題、と伝えてほしい

Telomelysinは、CPIとの併用で、抗癌効果を増強したのです

   ・ここで今回のIR内容の目玉である、CPIと併用した前臨床試験結果をぼーーんと出す(p20)

   ・そして、CPIとの併用試験で効果があると判断したので、適応症5種類全てにおいて、Phase2/3よりCPI併用試験を開始するのです。自信があるのです、とくらい明記してほしい

   ・抗癌効果をサポートする材料として、Telomelysinは単体でも「リンパ球の腫瘍組織への浸潤により、免疫効果を高めている」のです(p16)と、伝えるスライドとしてp16を使ってほしい。製薬会社がこぞって”免疫!”と言っていることに対しても、我々は応えているのです、とぼそっと言ってほしい

先を見据えて、製薬会社が欲する次のvirus薬剤を我々は既に仕込んでいるのです

   ・ここで、次世代Telomelysinの話をするのだと思います。スライドからすると、「免疫のさらなる活性化(インターフェロン及びサイトカインの増強含)」「医療現場を考慮した薬剤特性の改良」「CPI効果を増強する画期的な仕組み構築」があげられていると思うのです(p23、23、27)。スライドのようにたらたら文字を並べるのではなく、これら3点のように、製薬会社が抱える課題をクリアにするのです、という視点で書いてほしい。。

   ・特に、製薬会社が開発している薬剤の効果を増強させることが、Telomelysinのさらなる評価に繋がるのです。と前置きをして、具体的には、OX40Lなのです(p25)という流れを創ってほしい。あくまで製薬会社の課題に対して、我々はこういうアプローチをとっていて、ということが瞬時に分かるように伝えてほしい。。。だから、GSK、Pfizer、AZ、Rocheなどの錚々たる大手に導出できる戦略を持っているのです、とまでは言わなくてよいが、意図が明確に伝わるように文章化してよしい

   ・もっと欲を言うと、せっかく今回多くのパイプライン増強をした(p21、24)、と暗にいっているんだから、そのパイプラインをずらーっと縦に並べて、横に時間軸を書いて、製薬会社の課題解決をすることで、オンコリスバイオファーマが爆発的に成長する、といった旨のスライドを、タイムライン的に図示化してほしい

     「2017年度中に、Telomelysin301の導出により、黒字化達成

     「続く2018年度は、301のマイルストン達成により黒字継続」

     「2019年度以降は、301の上市/次世代Telomelysinにより、黒字の厚みが増す」等、

パイプライン×タイムラインを枠で括って、会社がどうなっているのかを明確にしても良いと思う。もうほぼ確実の世界が待っているので言っちゃっていいですよね

 

 

【③結局、どれくらいの患者さんが救われるの?】

Telomelysinは癌の未充足領域を狙える可能性を持っているのです。

   ・例えば、食道がん。という言い方ですね。食道がんは手術が難しい癌の一種(肋骨で守られており、切開・切除しにくい)で、未充足領域なのです、という説明がないと(p22)でなんで食道がん?ってことになります。米国で順調に進んでいるメラノーマは?ということになりかねます。。でp22、市場規模は出さなくても良いが、せめて現在はどこまで治療が出来て、Telomelysinだとどれくらいの領域がカバーされるのか、それは患者さんにとってどれくらいのメリットがあるのか(特に高齢者には放射線との併用がとても良いのです等)を記載してほしい。このスライドは何?って感じですね、正直。。

   ・他にもメラノーマを始め、完治しない癌に対する特効薬になる可能性があるのです、と他の適応についても触れてほしい。

   ・さらに言うと、可能性の話だけど、HPの社長のコラムにも、浦田社長直々に発言がある通り、「Telomelysinは局部療法ではなく全身療法なのです」、ということもスライドに明記してもいいのではと思います。既に公にopenにしているので、強調しましょう

http://www.oncolys.com/jp/other/column.html

全身療法がどれくらい画期的なことか、1枚くらいスライド使って説明してもいいと思います。本当にこれまでの人類の進化に直結しているvirusを、人類のさらなる飛躍に利用するという発想、とても素敵ですし、何よりviableであること、これがとても感動的なのですから

 

 

【オンコリスバイオファーマのIR担当さんへのご依頼】

上述にも伝え方のところでスライドの書き方を指摘させて頂いておりますが、それらに加えて、一番インパクトのあるp20のスライドについても、もう少し。。。

結局のところ、このスライドでは、試験方法と結果がよく分からないです。伝わっていないと思われます。。。

 ・右の1st(青棒)ではαPD1併用しても効果が増幅されていないように見える

 ・そもそも左のサマリーだけでよいのでは?と思う

 ・あと、実験方法もわかりずらい。右上のマウスをみると、赤色部分しか注射していないように見えるが、実際は何をしたのでしょう

 ・直接注射していない赤色の腫瘍が縮小した?ということは癌局部に注射しなくても良い?という画期的なことを伝えている?

などなどで、結局、このスライドのメッセージがよくわかりません。。

 

 

 

いずれにせよ、月曜からの値動きが楽しみで仕方がありません!!

 

 

 

 

 

おわり