三菱自社長、米生産撤退「工場を維持するだけの生産規模でない」
三菱自動車の相川哲郎社長は27日午後に記者会見し、米国での自動車生産からの撤退について「工場を維持するだけの生産規模ではなく、経済合理性にかなうものではない」と説明した。米子会社ミツビシ・モーターズ・ノース・アメリカ(MMNA)の工場ではピークの2000年に年間22万台を生産していたが、14年には6万9000台まで減少。他社工場の生産台数と比べても大きく下回り「選択と集中の観点からこうした決定になった」と述べた。
米国の生産は主力拠点の岡崎工場(愛知県岡崎市)に集約する。MMNAの工場は全米自動車労組(UAW)と売却先の協議を始めており「近日中に共同プレスリリースを発表する」と明かした。売却先が見つからない場合、工場は閉鎖になる。減損処理など16年3月期決算への影響については、工場の売却先が見つかるかにもよるため「現在具体的なことは言えないが、何らかの措置は必要になる」と話すにとどめた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕