■連載/あるあるビジネス処方箋
あなたの周りには、勤務時間中、職場で堂々と不機嫌になる上司はいないだろうか。部下がいてもおかまないなしで、眉間にしわをよせて黙り込んだり、わざと舌打ちをしたり、ふてくされたりする。些細なことで、大きな声で叱ったりもする。ところが、なぜか社長や役員の前ではおとなしくなる。部下にしてみれば、誰もが滅入ってしまうだろう。このような上司と必要以上に関わっていると、おそらくいいことは起こらない。今回は、その理由について解説したい。
1.意識しない
不機嫌そうな顔をして、部下に当たり散らす上司はいる。部下としては、それが気になって仕方がない。「自分の言動に問題があったのではないか」とか「いつ、自分が叱られるのか」などと思うものだ。しかし、そこまで深く考える必要はない。たとえ、あなたに問題があったとしても、上司はわざわざ、不機嫌な表情を見せて叱る必要がないからだ。その場ですぐに注意をしたり、叱ればいいだけのことだ。
不機嫌な上司というものは、実は常に不機嫌なことが多い。こういう人間は、同世代の出世頭の人たちと比べて、昇進が遅れていたり、役員たちから軽く扱われたりしているケースが多い。少なくとも、将来有望な幹部候補でない可能性が高い。心のどこかに、劣等感や、満たされないものがあって、自分を大きく見せたくて仕方ないのだ。だからこそ、不機嫌そうな表情を見せて、部下たちを威嚇しようとする。そんな上司のことをいちいち真剣に考えるべきではない。