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シティに米SECが11億円制裁金、無許可の自己勘定取引などで

  • トレーダー3人が無許可取引による損失を隠す
  • メキシコ子会社の不正融資についても制裁金支払いに同意
citibank citi
Photographer: Mark Kauzlarich/Bloomberg

米銀シティグループは、従業員が無許可の自己勘定取引を行ったとされるなどの問題で、計1050万ドル(約11億6400万円)の制裁金支払いに同意した。米証券取引委員会(SEC)が16日発表した。

  SECの発表資料によると、シティのトレーダー3人は2013-16年に自己勘定の流動性の乏しいポジションについて不適切な記載を2回にわたって行い、無許可取引による損失を隠していた。同行は不正の発覚後、これらトレーダーを解雇し、8100万ドルの損失計上を余儀なくされた。SECは同行がより早期に不正行為を発見できなかったことやトレーダーの監督が不十分だったことを理由に575万ドルの制裁金を科した。

  シティはさらに、メキシコ子会社バナメックスによる不正融資を発見できなかった問題で475万ドルの支払いに同意した。いずれのケースもシティは不正行為を認めることも否定することもなく和解した。

  シティの広報担当ダニエル・ロメロアプシロスは電子メールで、「これらの問題が決着したことに満足している」とコメントした。

  13年のボルカー・ルールは銀行の自己勘定取引を原則禁止したが、ヘッジ目的は認めるなど、ある程度の柔軟性を銀行に与えている。今回のSEC命令は、シティがボルカー・ルールに違反したとは判断していない。

原題:Citi Draws SEC Fine for Unauthorized Trading, Other Violations(抜粋)

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