ほぼ紳士服専業ながら大健闘、はるやまホールディングス(7416)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【7416】はるやまホールディングス(東証1部) --


現在値 982円/100株 PER11.4 PBR0.45 3月配当優待 

郊外型紳士服専門チェーンで業界4位。地元中国地方から全国へ展開。
配当は3月の年1回、15.5円配当のため配当利回は1.58%となります。


はるやまホールディングスは株主優待を導入しており、100株以上の株主

に対してネクタイ・シャツ引き換え券と、他割引と併用可能な15%割引券を

進呈しておりますので、これらを3,000円として評価した場合の配当優待利

回りは約4.63%となります。

業績を確認をしていきます。
■2014年3月期 売上高 534億円 経常利益 35.7億円 EPS 82.3円
■2015年3月期 売上高 504億円 経常利益 17.5億円 EPS 77.9円 ce 

■2016年3月期 売上高 543億円 経常利益 26.1億円 EPS 114.2円  
■2017年3月期 売上高 559億円 経常利益 30.2億円 EPS 82.3円
■2018年3月期 売上高 595億円 経常利益 33.0億円 EPS 86.0円 ce 
□2017年6月1Q 売上高 128億円 経常利益 1.9億円 EPS 1.1円(8/9)
□2017年9月中間売上高 234億円 経常利益▲1.5億円 EPS▲14.7円 ce

2017年3月期の売上高は2.9%増の559億円、経常利益は16.0%増の30.2億

円となり、期初計画を上回って着地しました。退店27店に対して、新店は

SCを中心に計画通りの45店を出店したほか、ストレス対策スーツや受動

喫煙対策スーツ、完全ノーアイロンシャツといった高単価な機能性商品が

好調に推移したため、新店と商品力で2期連続の増収増益を確保しました


進行期である2018年3月期の予算については、売上高が6.4%増の595億円

経常利益は9.0%増の33億円と続伸を見込んでいます。今期は出店31店に

対して退店12店の計画であり、出店ペースが一段落するものの、直近3期

でハイピッチの出店を進め、展開店舗数は500店に達したため、これらの

既存店の寄与とテコ入れが中心となります。他の紳士服各社同様、店舗

改装に注力する計画であり、約2割の店舗を「健康支援型」の新式店舗に

衣替えし、集客強化を図る方針です。


当社は店舗ブランドとしては主力の「はるやま」のほか、20~30代男性向け

に「Perfect Suit FActory(PSFA)」等を展開しています。「はるやま」は基本

的にミドル世代以降に強い業態のため、勤労世代のスライドに合わせて、

AOKIの「ORIHICA」や青山商事の「THE SUIT COMPANY」と同様に「PSFA」

業態での出店を推し進めています。

 

従来の紳士服店といえば、圧倒的にロードサイド店が多かったのですが、

既にスーツを着る勤労者の絶対数が減少しているため、同業他社は地主

から借りた不採算店の借地有効活用のために、かつ丼屋やネットカフェの

展開といった“副業路線”の拡大に余念がありませんが、こと当社の場合

はSCへの出店に舵を切りつつあり、紳士服以外の業態に注力しています

「ikka」や「nico and」のような、SC向けの「YEVS」というアパレル・雑貨業態

を注力出店中ですが、既に似たような他社業態が非常に多いので、かつて

は東急やアダストリアが保有し一世を風靡した「TRANS CONTINENTS」の

再興に是非期待したいところであります。

 

当社の特徴的なところは、自前でも土地建物を保有しているケースが多く

土地だけで100億円以上を保有していながら、ネット無借金というバリュー

性を有しているところにあります。そのため、構造不況業種でありながら、

業績によらず安定的な配当(15.5円)を出しているほか、定期的に記念配

を出す傾向にあります。同業他社が超高還元状態なので、本当はもう一歩

踏みこんだ還元を期待したいのですが、当社の場合は優待が破格であり、

廃止リスクが少ない(と思われる)ので、同等の評価としたいと思います。

 

*参考記事 2014-09-06 716円 --

絶対割安銘柄・はるやま商事(7416)の株主優待と1Q業績レビュー。

 

 

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