ノキア、アップルと特許紛争で和解 スマホ技術など
【ウィーン=黄田和宏】フィンランド通信機器大手のノキアは23日、米アップルとスマートフォン(スマホ)関連などの特許を巡る訴訟で全面的に和解したと発表した。両社は複数年の特許のライセンス契約で合意。内容は非公開としているが、ノキアはアップルから前払い金を受け取るほか、契約期間に応じてライセンス収入を受け取る。2017年4~6月期から遡及分も含めて収益に寄与する見通し。
ノキアは昨年12月下旬、アップルがディスプレーやソフトウエアなどの32の特許技術を侵害しているとして、ドイツや米国でアップルを提訴。特許紛争に発展していた。
今回の和解を受けて、ノキアとアップルは事業面での提携でも合意した。ノキアはアップルに通信機器や関連サービスを提供する。アップルは店舗やオンラインでノキアのデジタルヘルス製品の販売を再開するほか、同分野での協業の可能性を探るという。
アップルとの和解を好感し、23日のヘルシンキ市場でノキアの株価は一時8%近い大幅高となり、昨年2月初旬以来、約1年4カ月ぶりの高値をつけた。
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