三菱自動車の4~6月、最終赤字1297億円 燃費不正響く
三菱自動車が27日発表した2016年4~6月期決算は、最終損益が1297億円の赤字(前年同期は239億円の黒字)だった。燃費データの不正が発覚し、主力車種「eKワゴン」などが販売停止となったことが響いた。顧客への賠償など燃費不正に関連する特別損失は1259億円を計上した。売上高は14%減の4287億円、営業利益は75%減の46億円だった。
池谷光司副社長は27日午後に開いた決算説明会の冒頭で、燃費データの不正問題について「国の自動車審査の信頼性を根本から損なってしまったことを改めて深くおわび申し上げる」と陳謝した。その上で「国内販売は大変厳しい状況が続く」との認識を示した。
4~6月期の国内販売は1万台と、前年同期に比べ43%減少した。欧州やアジアでも減り、世界販売は16%減の22万1000台にとどまった。5日に販売を再開した「eKワゴン」と「eKスペース」の7月の販売台数は、25日時点でそれぞれ743台(前年同期比16%減)、341台(同44%減)となった。
17年3月期の業績見通しは据え置いた。通期での特別損失は従来の1500億円から見通しを変えていない。為替の円高による採算悪化については「販売価格への転嫁などを通じて対応し、できる限り目標を達成したい」(池谷副社長)とした。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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