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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 輝き増す高配当銘柄、すくむ市場に活路!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「輝き増す高配当銘柄、すくむ市場に活路!」

●期末接近でクローズアップされる配当取り

 FRBが0.25%の利上げを実施したにしては東京市場は軟調だ。当然、「なぜだ」と不満や疑問の声がよく聞かれる。

 しかし、これは市場としては当然ともいえる反応だ。期待材料が実現したのだから、利上げの実施は株価押し上げの効力を失ってしまうのが普通だ。

 つまり、市場から見ると、米国の利上げはすでに株価支援材料ではなくなっていることになり、さらに言うなら、いまは新たに買い手掛かりとなる材料を探しているところとなる。

 その第一候補となるのは、3月期末が近いことから、配当取りと魅力的な株主優待期待に応えてくれる銘柄群だ。

 特に物色対象になりやすいのは高配当銘柄であり、個人だけでなく、金融機関などもそれらを真剣、かつ積極的に狙ってくると見てよい。

 ただ、いまは東証1部の場合、利回りが5%を超える銘柄はなくなっている。それでも3%以上ある銘柄なら160銘柄以上あり、それらの中から銘柄を選べばよい。

 なお、4%台の銘柄はこの原稿を書いている時点では9銘柄あり、それらの中にも当然魅力的な銘柄が埋まっていると見てよく、具体的には後述したい。

●重くのしかかる籠池爆弾発言

 このようにいまは3月決算銘柄の配当取りに関心が集まりやすい状況であり、対象となる可能性の高い銘柄は魅力的だ。しかし、一方で東京市場全体にとっては軽視できない懸念材料がある。

 それが森友学園問題だ。同学園の籠池理事長はこのほど、「小学校の建設費には安倍内閣総理大臣からの寄付金も入っています」と爆弾発言をした。金額は100万円とのこと。

 まさかとは思うものの、この件について与野党は23日に籠池氏の証人喚問を行い、真偽をただす方針という。

 たとえ首相やその夫人が実際に寄付をしていたとしても、国有地の売却問題とは直接リンクはしないため、首相辞任とはなるまいが、それでも安倍政権が大打撃を受けるのはまず間違いない。市場としてもそれを無視できず、週明けは23日まで積極的に投資しにくいことを覚悟しておきたい(国有地売却にまで絡んでしまうと、首相辞任もないことはなく、その場合、東京市場は暴落となる可能性もある)。

 と、まあ、森友学園問題がいつまでも重くのしかかってうんざりではあるものの、そうであればあるほど高配当取り投資が盛んになると見て対応するのが良策になる。

 そこで、具体的には日産自動車 <7201> 、積水ハウス <1928> 、リソー教育 <4714> 、テー・オー・ダブリュー <4767> 、日本バルカー工業 <7995> などが魅力的だ。

 配当取り以外では、株価が急落したところから回復途上にあるヤマハ <7951> 、空調機器保守に強い三機サービス <6044> [東証2]に注目だ。

2017年3月17日 記

株探ニュース

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