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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 森友学園は気掛かりだが、期待できるぞッ春相場!

株式評論家 杉村富生

「森友学園は気掛かりだが、期待できるぞッ春相場!」

●円安トレンドに回帰、需給は改善!

 最近の株式講演会において、最も多い質問は「NY市場は絶好調なのに、東京市場はなぜ、いまひとつ盛り上がりに欠けるのか」というものだ。確かに、NYダウは史上最高値圏を維持している。まあ、抜群に強い。これに対し、日経平均株価は1万9000円の攻防戦が続いていたのだ。実際、情けない話ではないか。

 もっとも、この種の質問にはまず、筆者は「マーケット、および銘柄選択が間違っているのでは…」と答えている。だって、そうだろう。日経ジャスダック平均は22連騰を記録し、マザーズ市場、東証2部市場は大活況だったのだ。個人投資家にとっての“主戦場”はこちらだろう。あえて、値動きの悪い主軸株を攻める必要はないのだ。

 さて、質問の答えだが、これには為替(昨年12月15日の1ドル=118円66銭を円安のピークに、基本的に円高トレンド→2月7日には111円60銭の円高水準)、需給(買い手不在の状況→日銀のETF買い以外は外国人を含め、すべての投資主体が売り越し)の要因が大きかったと思う。

日経平均株価は2万0500円を目指す!

 さらに、内外の政治情勢、トランプ大統領の通商政策、中国リスクなどがあった。しかし、ここにきて為替は1ドル=114円96銭のネックラインを突破、円安傾向が鮮明になりそうだ。外国人には例年、4~5月は大幅に買い越す季節習性がある。国内の機関投資家の売りは3月期末をクリア、止まることだろう。

 こうした状況下、日経平均株価(予想ベースの1株利益は1208円)は4~6月にかけて、PER17~18倍水準の2万0500~2万1700円を目指す展開が期待できる。そう、春相場は森友学園次第の面はあるが、極めて明るいものになりそうだ。

 物色面では引き続いて、テーマ性を有する元気な小物にマトを絞る戦術が有効だろう。具体的には三精テクノロジーズ <6357> [東証2]、ササクラ <6303> [東証2]、うるる <3979> [東証M]、UTグループ <2146> [JQ]などだ。うるるは3月IPOの主役的存在となろう。

 チエル <3933> [JQ]はデジタル教科書の本命的な存在だ。北海道、東京など同社の教育システムを採用する自治体が相次いでいる。“大物”ではFA、IoT、AI、ロボット、半導体分野にマトを絞りたい。

2017年3月16日 記

株探ニュース

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