2018年度第1四半期業績

山口拓己氏:PR TIMESの代表を務めております、山口と申します。本日はお忙しいところ、弊社決算発表にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。まず、2018年度第1四半期の業績概況からお話しさせていただきます。

2018年度第1四半期業績は、売上高が5億2,600万円、売上総利益が4億2,900万円、営業利益が1億3,300万円、当期純利益が9,000万円となりました。売上高・各利益ともに、過去最高を更新いたしました。

前年同期比では、売上高は136.2パーセント、売上総利益は144.7パーセント、営業利益は185.8パーセント、当期純利益が182.8パーセント。そして前四半期比では、売上高は115.4パーセント、売上総利益は117.6パーセント、営業利益は149.7パーセント、当期純利益は115.6パーセントと、いずれも非常に高い成長を達成いたしました。

四半期売上高の推移

売上高は、四半期で堅調に推移していまして、5四半期連続で過去最高を更新いたしました。

四半期営業利益の推移

営業利益も順調で、3四半期ぶりに過去最高を大幅に更新しております。

売上高成長率と営業利益率の推移

当社では、積極的かつ規律ある投資によって、事業成長と利益拡大を目指していると(以前より)お伝えしてきております。これまで、事業規模が拡大する中でも、売上高成長率を保ってきました。ここでさらに成長率を高めて、利益の向上もさせつつあると感じております。

実際に、売上高成長率は、2013年度第4四半期以来17四半期ぶりに、2期連続で35パーセントを超えました。そして、成長と投資のバランスの指標として、売上高成長率と営業利益率の合計が61.5パーセントとなりまして、2013年度第3四半期以来18四半期ぶりに、60パーセントを上回りました。

2017年度業績予想 進捗状況

この第1四半期を終えまして、業績予想に対して好調に推移しております。売上高は、通期予想の21億円に対して、進捗率は25.1パーセント。営業利益は、通期予想の4億5,500万円に対して、進捗率は29.3パーセントでございます。

前年同期は、売上高が22.5パーセント、営業利益が19.1パーセントでしたので、それを大きく上回って進捗しております。

中間期の予想に対しての進捗ですが、売上高が53.3パーセント、営業利益が64.3パーセントとなり、いずれも50パーセントを超えております。ただ、現時点におきましては、業績予想の修正は見合わせております。

貸借対照表

業績の概況としまして、最後にバランスシートを紹介させていただきます。

固定資産が、前四半期比で126.6パーセントとなりました。これは、この後説明させていただくTHE BRIDGEの買収ならびに、システム投資によるものです。

続いて、前受収益です。これは、「PR TIMES」を長期でご契約いただいているご利用企業の中から、契約期間中の利用料金を一括で前払いをいただけるケースが増えており、その結果として、前受収益が前四半期比で117.1パーセントとなっております。これも、バランスシートでは負債科目になりますが、当社の信用力の表れだと前向きに評価しております。

事業ハイライト

続きまして、各サービスの動向について説明いたします。

まず、事業ハイライトとして、「PR TIMES」から説明いたします。まず、2018年度第1四半期の事業の状況を説明します。利用企業社数が2万3,079社、国内上場企業のうち31.7パーセントの企業にご利用いただくまでになりました。

月間のプレスリリースの利用件数ですが、今年(2018年)の3月に1万194件となって、初めて1万件を突破いたしました。また、プレスリリースを配信するメディアリストが、1万2,050媒体。そして、プレスリリースを転載するパートナーメディアの数が、112媒体となりました。

あと、SNSです。「PR TIMES」のFacebookの公式アカウントのいいね数が、12万7,700。そして、Twitterのフォロワー数の合計が、7万4,100人となっております。

パブリシティ実績

こうした事業を構築することで、この(2018年度)第1四半期も引き続き、数多くの媒体に取り上げていただきました。具体的には、新聞・雑誌・Webの合計33件で、前年同期が20件でしたので、大幅に増加しております。

具体的には、地域の金融機関との業務提携や、THE BRIDGEの買収。また、「PR TIMES」の機能改善、さらには「Tayori」のリニューアルといった、いろいろな幅広いできごとを取り上げていただいております。「PR TIMES」の利用価値の1つは、やはりパブリシティの獲得だと考えております。その利用価値を当社自ら、このようにパブリシティの実績を表すことで、証明していると考えております。

PR TIMES:利用企業社数の推移

続いて、「PR TIMES」のサービスの状況につきまして、具体的な数字をベースに説明してまいります。まず、利用企業社数の推移です。

利用企業社数は、(2018年)5月末時点で2万3,079社となりまして、前年同期比で5,429社の増加、前四半期比で1,680社の増加になっております。また、5月末時点で、国内上場企業のうち、31.7パーセントが利用するに至っております。

PR TIMES:プレスリリース件数の推移

続いて、実際に「PR TIMES」で配信された、プレスリリースの数です。

(2018年度)第1四半期は過去最高を更新しておりまして、3ヶ月で2万9,000件以上の利用がございました。また、月次でも、今年(2018年)の3月に過去最高を記録しております。

PR TIMES:プレスリリース素材(画像と動画)の推移

続いて、「PR TIMES」のプレスリリースで活用される画像や動画の(素材の)数です。こちらも画像・動画とも、四半期・月次ともに過去最高を更新しております。

画像が、前年同期比33.9パーセントの増加。そして、動画が(前年同期比)51.7パーセントの増加で、いずれも高い成長を示しております。

ここ直近で、ますます動画の活用が目立ってきていまして、当社でも新しいビジネスとして、「PR TIMES LIVE」「PR TIMES TV」といった新サービスをローンチしております。動画は、当社にとって重要な、新しいビジネス機会だと捉えておりまして、ここは積極的に投資してまいります。

PR TIMES:パートナーメディアの推移

「PR TIMES」のサービスの動向で、最後にパートナーメディア(の推移)についてご紹介します。

パートナーメディアの数が、9四半期連続で過去最高を更新し続けていまして、現在は112媒体となりました。今回は、光文社さんの女性ファッション誌の「VERY」と「STORY」のオフィシャルサイトが加わっています。

Webクリッピング:ユーザー数の推移

続いて、子会社の株式会社PRリサーチで展開している、Webクリッピングです。

ユーザー数が2,736人となりまして、前年同期比で1,863人の増加、前四半期比で723人の増加となりました。直近の3ヶ月で最もユーザー数を伸ばしてきていまして、今後も成長を加速させていきたいと考えています。

Tayori:ユーザー数の推移

サービスラインの2つ目が、カスタマーサポートツールの「Tayori」になります。

ユーザー数が1万3,524人となりまして、前年同期比で7,293人の増加、前四半期比で2,299人の増加となりました。「Tayori」も、直近3ヶ月のユーザーの増加が最も多かった状況です。それに加えまして、直近で有料プランの機能を拡充することで、売上ゼロの状態から、徐々に売上が上がってきている状況を作っています。

Jooto:ユーザー数の推移

サービスラインの最後に、昨年(2017年)の10月に事業譲渡されました、SaaS型のタスク管理ツールの「Jooto」について、状況を共有いたします。

ユーザー数が12万9,579人で、前年同期比で3万6,755人の増加、前四半期比で1万269人の増加となりました。前回の決算発表のときに、「第1四半期中にリニューアルを計画している」とお伝えしていましたが、システムトラブルなどの影響で、後ろ倒しとなりました。

ただ、来週の(2018年)7月18日に、新しい「Jooto」を公開する予定で、いよいよここからマーケティング投資のフェーズに入ると考えています。

PR TIMESでメディアユーザーの拡大

最後に、トピックスと参考情報についてご紹介いたします。

1つ目として、今年(2018年)の3月に、人工知能を活用したメディアユーザー向けのサービス機能(「リリースAI受信」)を、新しくローンチいたしました。プレスリリースが急増する中で、ビッグデータと人工知能を活用して、メディアユーザーの方々に適したプレスリリースの選択・選別や、さらにはレコメンドをするような機能を作りました。

現在はまだまだβ版の段階ですが、すでにメディアの方からは多くのご期待をいただいていまして、メディアユーザーの数がこの3ヶ月で915人増えて、1万1,726人となっています。

PR TIMESで地方地域展開の拡大

2つ目に、「PR TIMES」で取り組んでいる、地方地域の展開についてご紹介します。

この第1四半期も、名古屋銀行さんと業務提携しています。「PR TIMES」のマーケティングの取り組みとして、日本全国各地から地域を越えて、心を揺さぶるようなニュースを数多く配信する試みを考えています。

その1つとして、地域の金融機関・メディア・地方自治体と業務提携しています。合計すると、地方金融機関が4行・1信金、地方メディアが1媒体、地方自治体が1市となっています。

PR TIMESでスタートアップレイヤーの戦略的な強化

続いて、スタートアップレイヤーの戦略的な強化です。

先ほどもバランスシートの中で少し触れましたが、起業家を増やすことをミッションに掲げていて、日本有数のスタートアップ系メディアとして知られている「THE BRIDGE」を(2018年)4月に買収しています。

早くもその影響が出ていまして、会社設立2年以内の企業の利用が、この3ヶ月でさらに増えています。(2018年度)第1四半期で564社増えていまして、今後もこの「PR TIMES」と「THE BRIDGE」でさらに連携していきながら、日本のスタートアップのエコシステムに、さらに貢献していこうと考えています。

経営体制を強化

トピックスの最後として、当社の経営体制についてお話しさせてください。

今回の定時株主総会で、取締役のメンバーを変更しています。まず、株式会社インテリジェンスの創業者で、現在、株式会社オープンハウスの副社長の鎌田(和彦)さん。そして、マッキンゼー・アンド・カンパニーのOBで、現在、株式会社すかいらーくホールディングスの取締役の和田(千弘)さん。この2名が取締役に加わって、常勤取締役2名、非常勤取締役4名、うち社外取締役3名の、取締役6名の体制となりました。

さらに、取締役の任期を2年から1年に変更しています。こちらの意図としては、上場した直後に発表しております、中期経営計画。この中でも、積極的かつ規律を持った投資による、事業成長と利益の拡大。このいずれも目指していくとお話ししています。

一方で、上場してしばらくすると、アクセルを十分に踏めていない。そして、不確実な成長よりも、確実な利益の確保。そういったことを、無意識に選択している自覚がありました。

その中で、ガバナンスは適法性と倫理性を満たしていれば十分かと言うと、決してそういうわけではなくて。やはり、経済性の観点で経営者を厳しく評価する。そういったことが求められると、当社でも考えました。そこで今回、取締役のメンバーを変更するとともに、任期を1年とさせていただいています。

行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ

今後も引き続き、当社のミッションである、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」。これを目指して、全社一丸で取り組んでまいりますので、引き続きご支援いただきますよう、お願いいたします。

以上で、2018年度第1四半期決算説明を終了いたします。ありがとうございました。