このページはサンプル表示です

株式/指数 > ニュース > 【IRアナリストレポート】地域新聞社(2164)

【IRアナリストレポート】地域新聞社(2164)

投稿:2018/07/11 12:29
注目銘柄・企業情報 配信元:みんかぶマガジン 著者:鈴木 行生

~地域密着型無料情報紙、No.1の千葉県から首都圏へ展開し構造改革中~

【ポイント】
・業績は底入れしており、2018年8月期は営業利益で黒字化を達成しよう。買収したショッパー社の経営再建は、本体から人材を送り、ちいき流の経営を根付かせている。チラシの収入増がプラスに働いている。地域新聞社本体(単体)の経営はしっかりしているが、収益性が低下したので、その対策に力を入れ、前下期から効果が出始めた。

・当社は、千葉県でトップのフリーペーパー(無料情報紙)「ちいき新聞」と、所沢・八王子などを基盤とする「地域新聞ショッパー」を週1回発行する。現在1都4県、73エリアで73版、297万部を発行する。ちいき新聞は対象とするエリアを細かくして、平均3万軒の住宅に、ポスメイト(配達員)が手配りする。新聞を自社で作成し、自社で手配りして、地域での圧倒的カバー率を上げている。これをショッパーにも展開している。

・2014年12月に同業の東京新聞ショッパーを買収した。ちいき新聞の204万部(現在214万部)に対して80万部(同83万部)を発行していた。エリアが全く重ならず、当社が進出を計画していた埼玉、東京、神奈川を拠点とする。当社流のマネジメントが浸透し、ようやくターンアラウンドしてきた。

・中期3カ年計画は、2018年8月期に黒字化、2020年8月期で売上高45億円、経常利益64百万円に戻すという固めのものである。ショッパーの赤字は縮小方向に入っている。営業力の強化がチラシ獲得に結びついている。ちいき新聞も、新編集システムの活用で粗利益管理が速やかにできるようになり、拠点の統合で効率化も進めている。

・課題は、新聞発行売上の伸び悩みと配賦の仕組みの効率化にある。エリアの拡大と細分化は引き続き強化していく。配達員のコミュニティ化とインセンティブへの工夫、拠点での事務作業の自動化も図っていく方向にある。

・周辺事業では、ウェブ事業は収益化しており、新規の求人広告紙「ハピネス」は競争力を発揮して107万部に伸ばしており、200万部を目指す。業績は会社計画を上回るペースで好転しよう。大手の再編が進む中で、独自の基盤をいかに活かしていくか、攻めと守りの実行戦略に期待したい。

目 次
1.特色 千葉県でドミナントを形成
2.強み 生活に密着したメッシュの追求で地域トップを獲得
3.中期経営方針 地域密着の営業力で勝負、事業の多角化も推進
4.当面の業績 2019年8月期は当期純利益でも黒字化へ
5.企業評価 営業人材の貢献と現場作業の効率化が鍵

地域新聞社 <2164>
企業レーティング
株価
(18年7月10日)
481円
時価総額 9億円
(1.8438百万株)
PBR 1.98倍
ROE 3.4%
PER 59.3倍
配当利回り 0.4%
総資本 1560百万円
純資産 447百万円
自己資本比率 28.7%
BPS 242.6円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2008.8 2545 77 60 33 18.4 0.0
2009.8 2408 120 121 66 35.9 0.0
2010.8 2347 117 119 68 37.1 7.5
2011.8 2378 48 49 25 13.6 2.5
2012.8 2626 125 125 57 31.0 6.0
2013.8 2837 136 137 73 39.9 10.0
2014.8 2935 165 167 94 51.2 15.0
2015.8 3457 74 79 25 13.6 10.0
2016.8 3806 -164 -163 -246 -133.5 2.0
2017.8 3955 -152 -152 -161 -87.6 2.0
2018.8(予) 4100 10 11 -11 -6.0 2.0
2019.8(予) 4300 40 40 15 8.1 2.0

(18.5ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは来2019.8期予想ベース。2011年3月に1:200の株式分割。それ以前のEPS、配当は修正ベース。2014.8期の配当は、創業30周年記念配2.5円を含む。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/chiikishinnbunnsya201807.pdf
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: