QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2017/12/08)
・来期以降は国内をより保守的に見直した
企業価値研究所予想の18/3期の連結営業利益を1020億円→760億円(前期比15%減)に引き下げた。2Qに計上した減損損失を新たに織り込み減額。前期との比較では主力の高血圧症治療剤「オルメサルタン」の特許満了の影響が本格化、減損計上による研究開発費の増加もあり減益を予想する。
続く19/3期と20/3期の連結営業利益は19/3期が1040億円→960億円(同26%増)、20/3期は1060億円→980億円(同2%増)。18年4月の国内薬価引き下げの影響をより保守的に織り込み減額。利益貢献の大きい「オルメサルタン」特許満了の影響で厳しい事業環境は続くが、新製品群の成長や構造改革による収益性の向上等から増益基調が続くと予想する。
・上期は2%増収、33%営業減益
18/3期上期の連結業績は、売上収益が前年同期比2%増の4694億円、営業利益は同33%減の488億円。国内が順調に推移したほか為替の影響もあり増収。収益性の高い「オルメサルタン」の落ち込みに加えて、減損計上による研究開発費の増加もあり3割超の営業減益。
・リスクファクター ~医療費抑制や主力製品の副作用
・アナリストの投資判断 ~次の成長を担う新薬の開発進展に注目
株価は臨床試験の結果や買収報道等を受けて乱高下する局面もあったが、足元は2700円前後で推移。「オルメサルタン」の特許満了により厳しい事業環境が続いており、株価の上昇には成長戦略の着実な実行、次の成長を担う抗がん剤など新薬の開発進展などが必要と考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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