【自転車部品大手】高級ブランド向けなど海外比率9割。釣り具も。
シマノは2019年秋をめどに、堺市の本社敷地内に新たな研究開発拠点として「R&Dセンター」(仮称)を開設する。総投資額は150億円。現在は本社内で分散しているデザイン、商品企画、技術の3部門を集約して効率を高める。
大阪市内で13日に記者会見した島野容三社長が明らかにした。島野社長は「自転車部品の研究開発を効率化するほか、10年先の自転車のあり方を一から議論して次世代製品の開発に反映させたい」と述べた。
新センターは本社敷地内の物流施設の跡地に建設する。4階建てで、延べ床面積は2万3000平方メートル。国内で製品開発に携わる約300人の社員が集まる。
同社の18年12月期の設備投資額は前期比8割増の280億円を見込む。新センター建設費の一部に50億円を充てるほか、下関工場(山口県下関市)やシンガポール工場などの増強を進める。
新センターでは戦略商品の油圧式ディスクブレーキや電動アシスト部品の開発に力を入れる。高単価だが、雨天でも制動能力が落ちにくいディスクブレーキは「スポーツ車の3割以上が採用し、収益を押し上げている」(島野社長)。今年6月に全面改良する自転車部品セットの中級シリーズ「105」にも初めて採用し、普及を促す考え。
スポーツ車向けの電動アシスト部品も好調だ。今年4月にはミヤタサイクル(川崎市)がシマノ製部品を使った電動アシスト型マウンテンバイクを発売する予定。「欧州で最初に火が付いたが、日本でも今後大きく伸びる」(同)とみている。
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