ソフトバンク孫氏「当社はユニコーンハンター」 株主総会終了
ソフトバンクグループ(9984)は20日、定時株主総会を開き、取締役12名の選任など4議案をすべて可決し、終了した。孫正義会長兼社長は「当社はユニコーンハンターだ」と強調し、戦略的な投資を積極的に進める考えを繰り返し説明した。
ユニコーンは企業価値が10億ドル(約1100億円)を超すような未上場のスタートアップ企業を指す。昨年立ち上げた「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」については「すでに30社くらいに、1社平均1000億円を投資している」と説明。各分野のトップ企業ばかりに投資しているといい、「当社を戦略的持ち株会社にする」と力を込めた。
自社のグループに関しては「競争力を失っているような、いろいろな会社で構成するのではなく、それぞれの分野でナンバーワンばかりの会社で構成している、ナンバーワンの寄せ集めにする」とし、かねて目指している「群戦略」に重ねて自信を示した。
男性株主からは株価の下落局面でMBO(経営陣が参加する買収)を考えたことはなかったのかと質問が飛んだ。孫氏は「株価が下がっているのであれば、私が個人で買ってしまおうかと考えたことも何度かある」と答えた。「自分一人の会社にしたいとの欲望に駆られたことはあった」とも述べた。そのうえで「(MBOをすると)株価を高値圏で買ってしまった方に申し訳ない。その高値圏を超えてみせたいという思いがある」と強調した。
孫氏の大ファンだという女性株主からは「そんなに頑張らなくてもいい」との声が上がった。
出席株主数の速報値は2323人と、昨年(2189人)を上回った。総会の開催時間は2時間10分と昨年(1時間53分)を上回った。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕