【銘柄分析】3416_ピクスタ
今日は、3426ピクスタの分析を書きます。写真や動画、イラストや音楽といったデジタル素材を販売し、手数料ビジネスで稼ぎ、デジタルマーケット市場で王国を築きつつある企業です。
ポイント
- デジタルマーケット市場で王国を築きつつある。
- ヤフオク、メルカリの黎明期とも言える。むしろ、”デジタル商品ならではの強み”がある。
- 定額制への移行、ストックビジネスを確実に伸ばしている。
- 2017年の種まき期、2018年の成長期を経て、2019年以降の収穫期へ期待。
トークしたいこと
みなさんとこの銘柄でトークしたいことです。
- テーマ「PERについてどう考えるか」
PERが「196倍」と高くなっています。ぼくは全体像では、「売上高や売上総利益が順調に成長しており、利益が下がっているのは先行投資による一時的なもので問題なし」と考えています。大雑把に考えると、先行投資がなければ売上高や売上総利益の数字から、PERは25倍前後ともみれるかなと考えました。販管費が増えていて利益が下がっています。このあたりをどう考えていけばいいか、トークしたいです。
出会い
尊敬している投資家のブログで拝見し調べました。ぼくの趣味の写真と関連しているので、サービスを理解しやすい分野だなと思って調べだしました。
ぼくが心がけていることは、「一つずつ成長する」ことです。どんなに有名な人が勧めていたり、SNSなどで流行っていても、それだけで売買せず、必ず自分で調べて判断します。でないと、専業になったとき終わります。幸い周りに素晴らしい投資家がいます。ぼくの人生で最高の幸運の一つだと思っています。
銘柄分析
では分析していきます。最初に、ピクスタの最大の魅力はビジネスモデルと考えています。
1.ビジネスモデル
3つのサービスがあります。
- ピクスタはストックサービスを順調に拡大
- フォトワは、品質・料金・サービスで、写真館に勝るとも劣らない
- スナップマート、、、は際立った強みを”まだ”見つけられていません。
会社ホームページより引用
①PIXTA(ピクスタ)の強み
”手数料サービス”、”メルカリと違い、デジタル商品の強みで同じ商品を何度も売買できる”。売り手と買い手をつなぐサービス。取引時の”手数料”が収益です。簡単に言えば、写真・動画・イラストのメルカリ版です。メルカリにはないメリットとして、”在庫がなくならない”ことです。デジタル商品なので、同じ商品を別の人に売り続けることができます。
プロが撮影した商品もあり、カメラマンの人材費・出張費などがいらず、さらに”結果を見てから”購入できるので、間違いがありません。これは利用する業者にとっても大きなメリットです。最低限の経費で、しかも”欲しいもの”を”確実に”得られるサービスです。興味深いのは定額制の売上が伸びていることです。これはストックビジネスになり、安定した収益を毎月生み出してくれます。
さらに先週のIRで「定額サービスの繰り越し」がはじまり、ストックビジネスを大事にしていることが伺えます。
フィスコレポートより引用
②fotowa(フォトワ)の強み
出張撮影マッチングサービスです。七五三やお宮参りなどのイベント時にカメラマンに来てもらって撮るサービスです。
ぼくの趣味の一つに写真があります。最近の「カシオがコンパクトデジタルカメラ事業から徹底」のニュースにあったように、ここ数年、カメラのあり方が大きく変わっていっているのを、ヒシヒシと肌で感じています。5年前には「いい写真を撮るには一眼レフ」というのが一般的でしたが、今は「スマホで十分」となっています。確かに、スマホでも「最高にキレイな写真」は撮れます。
でも撮れないものがあります。それはこのようなイベントの時に家族で一緒に写っている写真です。スマホだとせいぜい自撮りだったり、子供一人を撮ろうとしても広角レンズなのでちょっとイマイチな感じになっていると思います。(撮るコツはありますが、全身でいい感じのは普通の方では難しいと思います。)
さらにインスタグラムを中心とした写真でのSNSが広がり、”いい写真”の需要が高まっています。そのサービスとして、店舗型の写真館があります。しかしここにはいくつか問題があり、プリントされたものしか利用者は受け取れず、かつ枚数が少なかったり、データは追加料金で購入などでした。
昔とある店舗型写真館の店長と話したことがありますが、ぼくより知識がなかったです。機材も実はそんな大したことはありません。フォトワに登録されているアマチュアカメラマンは同等かそれ以上の機材を持っていたりします。何より、写真館で撮った写真を見てもイマイチなものが多かったです。子供が”撮らされた写真”で、正直なところ「顔変えれば一緒」です。もちろん、照明や衣装は素晴らしいですが、それよりもイキイキとした表情や家族の愛情が写った写真の方が、ぼくは好きですし、多くの方に求められると思います。
「撮れない写真が撮れる。」「作られていない自然な写真を残すことができる。」フォトワのサービスは、既存の子ども写真館の水準を超えていくといくと思います。
③Snapmart(スナップマート)の強み
だれでも持っているスマホから、サービス提供者と商品を生み出していって成長しています。先ほどにも書いたように、スマホでも「きれいな写真」が撮れますし、アプリで修正でき、しかも投稿もでき、一つのスマホ端末でユーザーは「撮影」「修正」「販売」まで一貫してできるので手軽です。もしかしたら、学生達がが手軽にここで、自分たちの写真から収益を得ていく文化が生まれていくかもしれません。
2.業績
ここ数年、売上が順調に右肩上がりです。同社は2019年12月期を収穫の期としており、2017年12月期は先行投資で見た目上利益が下がっていました。今季の数字は少し心配でしたが、1Qの決算を見る限り今期来期と計画通りにいきそうで安心できそうです。
会社資料より引用
フィスコレポートより引用
3.財務
自己資本比率、有利子負債、キャッシュフローをみて、大きな問題はないと考えています。
4.計画の進捗率
先日1Qの決算が発表され、結論は「順調」と判断しています。
- 売上高が通期計画の約25%
- 昨年のを見ると、大きな季節性はないように感じる。七五三の収益は11月15日前後で4Qに入ってくる。事業等のリスクにも季節性の記載なし。
5.バリュエーション
ここが一番考えていて楽しかったですし、難しかったです。他の人の意見を一番聞きたいところです。
2018/5/20の株価は、1,768円、来季予想PERは8,68円のため、PERは196倍です。PER196倍だと、ここだけ見ると割高です。2017年12月期が「先行投資」の期間だったため利益が下がっていました。積極投資のおかげで、売上高と売上総利益は順調に成長しており、先行投資分を回収していけると利益が増えPERも下がっていきそうです。最初にトークしたいことでも書いたように、ここをみなさんの考え方を学びたいです。
戦略と戦術
戦略
1Q後に下がっており、買い時とも言える。あとはPERをどう考えるか。
戦術
2019年、2020年と大きく成長が見込まれる。今の時期から保有し、数年単位で保有する価値がある。
*売買は自己判断および自己責任でお願いします。