シリコンスタジオ <
3907> [東証M] が12月15日大引け後(18:30)に業績・配当修正を発表。17年11月期の連結最終損益を従来予想の4300万円の黒字→9億9200万円の赤字(前の期は4億9900万円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。赤字額は前の期末の純資産を36.8%毀損する規模となった。
会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した6-11月期(下期)の連結最終損益も従来予想の1億5300万円の黒字→8億8200万円の赤字(前年同期は3億7400万円の赤字)に減額し、一転して赤字計算になる。
業績悪化に伴い、従来10円を計画していた期末一括配当を見送り、7期ぶりに無配転落(前の期は10円)とする方針とした。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
当社グループは、Entertainmentの一歩先をいく「EnterNext」をコンセプトとして、より積極的に、より発展的に、新たな価値を生み出していくという概念の基、主にコンピュータグラフィックス(コンピューターを使って制作された映像、以下「CG」という)関連のエンターテインメント(娯楽)業界及び非エンターテインメント業界向けビジネスに積極的に取り組んで
»続く
参りました。当期につきましては、期中における将来の成長を見据えた事業戦略の変更や一過性要因による売上高減少分を取り返すべく、様々な施策を積極的に講じて参りましたが、当初の計画をカバーするに至らず、直近の事業及び業績の進捗状況の内容を踏まえ、当社グループの当期の連結業績予想を、上表のとおり修正いたします。 事業セグメント別の連結売上高については、以下のとおりであります。開発推進・支援事業においては、期初計画3,554百万円を451百万円下回り、3,102百万円となる見通しです。開発推進・支援事業における売上見込修正の主たる理由は、以下とのとおりであります。1.ミドルウェアライセンス販売の売上見込修正額『Mizuchi』ライセンスにつきましては、想定案件の長期化や開発受託案件の需要が当期中に具体化まで至らなかったことに伴うライセンス導入時期の据え置き等により、期初計画を212百万円下回る見通しです。また、平成29年4月25日にリリースした次世代型ゲームエンジン『Xenko』につきましては、ユーザー獲得目的に伴う一部の有料プランを無料で提供する「ウェルカムキャンペーン」を平成29年12月31日まで延長したこと等により、期初計画を53百万円下回る見通しです。2. 受託開発案件の売上見込修正額前期より開発を進めておりました一部の受託開発案件につきましては、委託先とのコミュニケーションミス等により、納品物について、双方が期待していたゲームの方向性に齟齬が生じる結果となったことに伴い、合意の上、業務委託契約の解約に至った一過性の要因により、期初計画を115百万円下回る見通しです。また、クライアント先の予算見直しの影響や当社における開発リソース不足等に伴い、受注予定時期が翌期に変更となった開発案件により、期初計画を100百万円下回る見通しです。3. ソリューション開発の売上見込修正額ソリューションサーバー開発案件につきましては、開発体制を強化すべく人材採用活動を強化していたものの、採用遅延による人員不足等により、一部の開発案件の受注を見送った結果、期初計画を63百万円下回る見通しです。4. その他 『Mizuchi』を採用した新規の受託開発案件において、当初予定していた規模を超過する開発案件を受託したことに伴い、期初計画を92百万円上回る見通しです。コンテンツ事業においては、期初計画3,202百万円を1,659百万円下回り、1,542百万円となる見通しです。コンテンツ事業における売上見込修正の主たる理由は、以下とのとおりであります。1.ゲームタイトル譲渡に伴う売上見込修正額平成29年5月31日に「刻のイシュタリア」及び「逆襲のファンタジカ」をマイネットグループの新設子会社であるS&Mゲームスに対して譲渡したことに伴い、期初計画に含まれていた平成29年6月1日以降の当該タイトルからの売上予想値が計上されず、当該譲渡による売り上げ減少分を他のゲームタイトルの売上で補うには至らなかったこと等により、期初計画を560百万円下回る見通しです。 2. 新規タイトルの売上見込修正額当期中にリリースした『テラバトル2』につきましては、開発過程における仕様変更等により、リリース時期が当初の予定日から5ヶ月間遅延したこと、タイトルリリース後にバグの発生、サーバー不具合、システムエラーが生じたこと等により、期初計画を268百万円下回る見通しです。3. リリース遅延による売上見込修正額当期の7月にリリースを予定していたネイティブアプリ1タイトルにつきましては、開発過程における協業先(委託先)での開発クオリティが低く、当期の3月に協業自体の見直し及び開発委託会社の再選定を実施したことにより約4ヶ月の開発遅延が発生しました。また、市場環境の変化に伴いゲーム性の見直しの結果、当期の6月にキャラクターデザインの変更が同時に発生したため、合わせて7ヶ月間の開発遅延が発生したこと等、当初予定よりも開発工数を要している実態を勘案し、当期の10月に開発スケジュールを見直した結果、リリース時期が翌期になると見込まれるため、期初計画を717百万円下回る見通しです。なお、本タイトルは協業タイトルとしてリリースする予定でしたが、協業先と協議の結果、自社パブリッシングタイトルとしてリリースすることに変更いたしました。4. 開発中止による売上見込修正額当期中にリリースを予定していたネイティブアプリ1タイトルにつきましては、市場環境の変化や競合タイルが増加している状況を鑑み、当該タイトルの品質チェック等の結果、リリース後に当初予定の収益獲得に貢献できるサービスクオリティを満たしていないと判断し、開発を中止したため、期初計画を474百万円下回る見通しです。5.その他 当期にリリースした「BRAVELY DEFAULT FAIRY’S EFFECT」や、既存タイトルにつきましては、ユーザー獲得のための広告宣伝費投入等が功を奏し、アクティブユーザー数の増加により、期初計画を360百万円上回る見通しです。連結営業利益及び連結経常利益につきましては、上記の売上高見込額の減少要因に伴う、開発推進・支援事業におけるセグメント損失見込額317百万円、コンテンツ事業におけるセグメント損失見込額623百万円の合計額940百万円の他、『Xenko』につきましては、ユーザー獲得のための追加コストや競争力維持のための追加投資が必要であるものの、市場環境の変化やリリース後の利用者数の推移、競合製品の無償化に伴う競争力の低下等の状況を鑑み、今後の販売計画及び回収計画を慎重に検討した結果、当該ミドルウェアの当初販売計画の実現及び投資額を上回るリターンが見込めないと判断し、当期末時点の簿価171百万円を一括償却する見通しであること等により、連結営業利益は1,214百万円、連結経常利益は1,176百万円、それぞれ期初計画を下回る見通しです。親会社株式に帰属する当期純利益につきましては、当期の連結業績予想の見込額等に基づき繰延税金資産の一部取崩に伴う法人税等調整額65百万円の計上を見込んだ結果、期初計画を1,035百万円下回る見通しです。
業績予想の修正
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 17.06-11 |
4,846 |
489 |
431 |
153 |
60.49 |
10 |
17/07/07 |
新 17.06-11 |
2,867 |
-724 |
-744 |
-882 |
-353.52 |
0 |
17/12/15 |
修正率 |
-40.8 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
旧 2017.11 |
8,097 |
56 |
66 |
43 |
17 |
10 |
17/01/16 |
新 2017.11 |
6,118 |
-1,157 |
-1,109 |
-992 |
-397.61 |
0 |
17/12/15 |
修正率 |
-24.4 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
赤転 |
|
(%) |
※単位:売上高、営業益、経常益、最終益…「百万円」。修正1株益、修正1株配は「円」。率は「%」
※最新予想と従来予想との比較
今期の業績予想
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
16.06-11 |
3,489 |
-237 |
-235 |
-374 |
-151.3 |
10 |
17/01/16 |
予 17.06-11 |
2,867 |
-724 |
-744 |
-882 |
-353.5 |
0 |
17/12/15 |
前年同期比 |
-17.8 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
決算期 |
売上高 |
営業益 |
経常益 |
最終益 |
修正 1株益 |
修正 1株配 |
発表日 |
2015.11 |
8,231 |
266 |
252 |
146 |
64.6 |
10 |
16/01/14 |
2016.11 |
7,001 |
-411 |
-428 |
-499 |
-201.9 |
10 |
17/01/16 |
予 2017.11 |
6,118 |
-1,157 |
-1,109 |
-992 |
-397.6 |
0 |
17/12/15 |
前期比 |
-12.6 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
赤拡 |
|
(%) |
※最新予想と前期実績との比較。予想欄「-」は会社側が未発表。
※上記の業績表について
- ・「連」:日本会計基準[連結決算]、「単」:日本会計基準[非連結決算(単独決算)]、「U」:米国会計基準、「I」:国際会計基準(IFRS)、「予」:予想業績、「旧」:修正前の予想業績、「新」:修正後の予想業績、「実」:実績業績、「変」:決算期変更
- ・[連結/非連結]決算区分の変更があった場合は、連続的に業績推移を追えるように、連結と非連結を混在して表示しています。連結と非連結が混在しない場合は、「連」「単」表記は省略します。
- ・決算期表記後の「*」は上場前の決算を示し、2018年以前に新規上場した銘柄では1株あたりの項目は株式分割などによる換算修正は行っていません。
- ・前期比および前年同期比は、会計基準や決算期間が異なる場合は比較できないため、「-」で表記しています。
- ・米国会計基準と国際会計基準では、「経常益」欄の数値は「税引き前利益」を表記しています。
- ・業績予想がレンジで開示された場合は中央値を表記しています。
【注意】「決算速報」「個別銘柄の決算ページ」で配信する最新の業績情報は、東京証券取引所が提供する適時開示情報伝達システム(TDnet)において、上場企業が公表する決算短信と同時に配信されたその企業自身の作成によるXBRL(企業の財務情報を電子開示するための世界標準言語)に基づいたデータをそのまま使用しています。同一の会計基準内で規則変更が行われた場合については、変更は考慮せずに比較を行っています。また、業績予想がレンジで開示された場合はレンジの中央値を予想値として採用しています。なお、この配信されたデータには、新興企業を中心に誤ったデータが配信される場合が希にあります。投資判断の参考にされる場合は、より正確な決算短信のPDFファイルを併せてご確認くださいますようお願いします。