是枝監督にパルムドール 第71回カンヌ映画祭
【カンヌ=赤塚佳彦】第71回カンヌ国際映画祭は19日夜、コンペティション部門の是枝裕和監督「万引き家族」を最高賞にあたるパルムドールに選んだ。日本映画のパルムドール受賞は1997年の今村昌平監督「うなぎ」以来、5度目。監督としては4人目。
受賞作の「万引き家族」は犯罪でつながったそれぞれに秘密を抱える家族の姿を描く。リリー・フランキーさん、安藤サクラさんを主演に、血のつながりや絆について問いかける物語。日本では6月8日から公開される。
授賞式であいさつに立った是枝監督は「足が震えている。この場に居られることが幸せ。カンヌに来ると、映画が対立している人と人をつないでくれる希望を持つ。スタッフと分かち合いたい」と述べた。
是枝監督は1962年東京生まれ。制作会社でテレビドキュメンタリーを作る一方、95年「幻の光」で映画監督のキャリアをスタートした。今作でカンヌのコンペテイション部門への出品は5回目。2004年には「誰も知らない」で主演を務めた柳楽優弥さんが男優賞を受賞。13年には福山雅治さん主演の「そして父になる」では審査員賞を獲得している。