~南関東最大級の縄文遺跡「下野谷遺跡」の魅力を紹介するスマートフォン向けアプリ「VR下野谷縄文ミュージアム」を制作~

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、国宝をはじめ地域のさまざまな文化資産をデジタルで再現し、人々が誇りを持てる観光資源として活用できる「デジタル文化財」の提供を推進しています。

 今回、東京都西東京市が推進する「SHITANOYAブランド構想事業」に参画、西東京市にある南関東最大級の縄文遺跡「下野谷(したのや)遺跡」を高精細CGで復元し、当時の様子をVRコンテンツとして再現するスマートフォン向けアプリ「VR 下野谷縄文ミュージアム」を制作しました。本アプリは無料アプリとして、2017年4月24日(月)より一般公開されます。 

『VR下野谷縄文ミュージアム』より、シタノヤムラ鳥瞰(左上)、竪穴住居(右上)、竪穴住居内(左下)、折衷型土器3D(右下)
『VR下野谷縄文ミュージアム』より、シタノヤムラ鳥瞰(左上)、竪穴住居(右上)、竪穴住居内(左下)、折衷型土器3D(右下)
製作・著作:西東京市 制作:凸版印刷株式会社

「VR下野谷縄文ミュージアム」について

 下野谷遺跡にあった竪穴住居や掘立柱建物など縄文時代の集落を学術的根拠に基づき高精細CGで再現。広大な遺跡を上空から見た俯瞰映像などとともに、土器や石器などの遺物の3D画像やクイズを収録し、小学生から大人まで楽しみながら遺跡の魅力に触れることができる無料アプリです。
 具体的には、下野谷遺跡西集落を高精細CGで復元、GPSと連動させた特定スポットで縄文時代の竪穴住居の中での生活を360度のパノラマ状態で見ることができます。また特定エリアでは、上空から見た集落の風景も楽しめます。さらに出土した土器など縄文時代に使用されていた遺物を3D画像で再現し、360度回転させながら詳しく閲覧できます。その他、より詳しい知識を得るコーナーや、当時の生活をCGムービーで再現するコーナーなど、縄文時代の生活を楽しく学ぶことができます。 

「VR下野谷縄文ミュージアム」の特長

GPSに連動した、360度パノラマビューのVRコンテンツ

 下野谷遺跡公園にて、GPSと連動し、竪穴住居の中の生活を360度パノラマVRで閲覧できます。

クイズやCGムービーで楽しく学習

縄文時代に関するクイズや、当時の生活を紹介したCGムービーなどで、楽しく学習できます。 

多言語対応

 スポットに合わせて自動再生されるコンテンツは、日本語・英語・中国語・韓国語に対応しています。

「VR下野谷縄文ミュージアム」のおもな仕様

アプリ名称

 VR下野谷縄文ミュージアム

公開日

2017年4月24日(月) 

対応OS

 iOS 8.0以降、Android 5.0以降   (※全ての端末での動作を保証するものではありません。)

利用料金

 無料

入手方法

 下野谷ポータルサイト(URL: https://www.shitanoya-jomongate.jp/)、
およびApp Store、Google playよりダウンロード可能

監修

高橋龍三郎(早稲田大学)、樋泉岳二(早稲田大学)、佐々木由香(株式会社パレオ・ラボ) 

下野谷遺跡とそのCG復元について

 下野谷遺跡は、西東京市東伏見二丁目、三丁目、六丁目地内に所在している約134,000平方メートル(東京ドーム3個分)の規模を持ち、縄文時代中期(今から約5千年前から4千年前)に約千年間も続いた集落跡です。発掘調査が重ねられる中で、竪穴住居が400箇所以上も発見され、縄文時代中期の典型的な「環状集落」の構造をしていることが明らかになりました。この環状集落が小さな谷を挟んで東西に複数並んだ「双環状集落」として、南関東では傑出した規模と内容を誇っています。
 西東京市では、この遺跡に対する市民の関心が高まりから、一部を公有地とし、遺跡保護のため下野谷遺跡公園を2007年に開園しました。さらに2015年には、都市化の進んだ市街地に縄文時代の大集落がほぼ全域残されていること、遺跡の規模も大きく内容も豊かであることから、未来に残すべき貴重な文化遺産として、下野谷遺跡公園を中心とした西集落の一部が国の史跡に指定されています。
 この下野谷遺跡のCG再現に際し、石神井川を見下ろす高台の森にあった集落と石神井川の湿地帯の当時の地形を取り込み、花粉分析や圧痕分析の結果を植生に反映しています。遺物の3D化においては、土器は加曽利E式の他、長野県地方でよく見られる曽利式と関東地方の土器である連弧文式との折衷型の土器など下野谷遺跡の特徴を示す土器をピックアップ、欠損部分のデジタル復元も行っています。また、石器はデジタルで木製の柄を取り付け、当時の道具の姿を再現しています。
 

凸版印刷のデジタル文化財を活用した地方創生支援への取り組み

 近年、自治体や商業施設などにおいて、訪日外国人をはじめとする旅行者の誘致による地域経済の活性化や、市民意識の醸成などによる、地方創生への取り組みが本格化しています。
 こうした中、VRやARなどの技術を活用して地域の文化資産をデジタルアーカイブ化・コンテンツ化することで、歴史理解の促進や新たな観光資源として活用する取り組みが拡大しています。
 凸版印刷では、地域のさまざまな文化資産を人々が誇りを持てる観光資源として活用できる「デジタル文化財」を提供しています。VRコンテンツの制作はもちろんのこと、臨場感と没入感を体験できるVRシアターや、全地球測位システム(GPS)を組み合わせた体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアムアプリ」など、最新のデジタル表現技術を用い、文化資産を活用した地方創生支援を展開しています。

* 本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。 

 以上

Newsroom Search