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【個別銘柄】ソニーやJVCKW高い、東製鉄安い、パナホームは急騰

更新日時

24日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  ソニー(6758):前週末比3.8%高の3730円。2017年3月期の営業利益は従来計画を19%上回る2850億円になったようだと21日に発表した。市場予想2544億円も上回る。半導体分野を中心に費用が想定を下回った。市場予想を上回った点などについてSMBC日興証券はポジティブと評価したうえで、中期経営計画で目標に掲げた18年3月期営業利益5000億円の達成は十分視野に入っているとの見方を示した。また、JPモルガン証券が、投資判断を「中立」から「オーバーウエート」に引き上げたことも材料となった。

  JVCケンウッド(6632):8.1%高の293円。17年3月期の営業利益は従来計画から19%上振れて57億円になったようだと21日に発表した。オートモーティブとメディアサービスの販売増が貢献した。クレディ・スイス証券は、18年3月期もディーラーオプションの受注効果が続くと考えられ、オートモーティブを中心に増益が見込まれるとの見方を示した。

  東京製鉄(5423):5.8%安の811円。18年3月期の営業利益は前期比4.9%減の100億円を見込むと21日に発表した。市場予想は158億円だった。メリルリンチ日本証券は想定外の低さでネガティブと指摘。同証予想の120-140億円を下回った背景は、電力価格や副資材など各種コストの上昇のほか、鉄スクラップ価格前提がトン当たり3万円と現状の2万8000-2万9000円より高く、保守的と分析

  新光電気工業(6967):9.5%高の786円。17年3月期の営業利益は32億円と従来計画の12億円から2.7倍になったもようと21日に発表した。フリップチップタイプパッケジがサーバー向けなど高付加価値品を中心に堅調だったほか、半導体製造装置向けセラミック静電チャックの好調や為替の円安も寄与した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券はFCパッケージ基板は事業環境悪化の見通しから一転、堅調に推移していると評価した。

  パナホーム(1924):19%高の1229円。パナソニック(6752)が完全子会社化を株式交換から株式公開買い付け(TOB)に変更すると21日に発表した。1株1200円で買い付けるとしており、サヤ寄せする形となった。  

  日立国際電気(6756):1.9%安の2400円。ゴールドマン・サックス証券は、投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を2700円から2500円に引き下げた。現株価は好況なメモリー市況や親会社の日立の事業構造改革関連のM&A期待も一部織り込まれており、割安水準にあるとは言えないと指摘。製品・顧客ミックスを背景とした受注減速を織り込み、17年3月期-19年3月期の営業利益予想を減額した。

  サンデンホールディングス(6444):8.4%安の317円。17年3月期営業利益は従来計画から70%下振れて15億円になったようだと発表。国内流通システム事業の販売減少や海外における自動車機器事業の部品内製化投資の遅れなどが響いた。

  東陽テクニカ(8151):5.9%高の1034円。17年9月期営業利益計画を10億円から15億円に上方修正すると24日午後2時に発表した。下期の売上高の前倒しなどで情報通信や機械制御/振動騒音、海洋/特機の売上高が計画を上回る。前期比24%の減益予想は一転、14%の増益となる見通し。また、期末配当予想を12円から14円に引き上げた。

  池上通信機(6771):17%高の164円。日本中央競馬会(JRA)から映像伝送システムの更新設備を一括受注し、26億5000万円の契約を締結したと24日午後1時に発表した。今年度は約18億円分の納入を予定。

  日本コロムビア(6791):3.6%高の671円。米RMBキャピタルは22日、フェイス(4295)によるコロムビアの株式交換による完全子会社化に反対を表明した。株式交換比率は不当に低く抑えられた可能性があると主張、現金による公開買い付けを求めている。SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、株式交換比率が上がるなど完全子会社化にあたり条件が良くなるのではないかと思惑買いが入っていると話した。

  しまむら(8227):1.7%安の1万5440円。4月の既存店売上高は前年同月比3%減と3カ月連続で前年割れだったと発表。客数は前年並みだったが、客単価が1.5%下落した。

  イーブックイニシアティブジャパン(3658):5.7%高の1495円。17年3月期純損益は1100万円の黒字になったようだと発表した。従来予想は1億6400万円の赤字。出版社と連携したポイントアップキャペーンなどで電子書籍配信が好調だったほか、広告宣伝費の効率的化や株式売却益が利益を押し上げた。

  アピックヤマダ(6300):7.7%安の503円。17年3月期営業利益は従来予想を25%下回る2億4000万円になったようだと発表した。LED関連製品の販売が計画を下回ったうえ、電子部品組立装置事業で納期・検収が間に合わない製品が発生し売り上げが想定に届かなかった。

  ダイキアクシス(4245):12%高の1910円。6月末時点の株主を対象に1株を2株に分割すると発表した。流動性向上や最低投資額の低下による新規投資家の流入が見込まれた。

  アマノ(6436):4.9%高の2250円。みずほ証券は投資判断「買い」、目標株価2900円で調査を開始した。就業管理システムを手掛けており、政府による「働き方改革」の推進が事業の追い風となっていると指摘。収益性が高い同部門の売上成長は、中期的に営業利益率の押し上げ要因となる可能性が高いと予想した。

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