このページはサンプル表示です

株式/指数 > ニュース > 【IRアナリストレポート】メディカルシステムネットワーク(4350)

【IRアナリストレポート】メディカルシステムネットワーク(4350)

投稿:2018/05/21 20:43
注目銘柄・企業情報 配信元:みんかぶマガジン 著者:鈴木 行生

~調剤薬局のネットワーク事業で業界No.1、独自の地域ケアシステムを展開~

【ポイント】
・薬価・調剤報酬の改定が厳しい。この影響は二面性を有する。1つは、調剤薬局の収益が従来のように、2年目には前の水準に戻るというわけにはいかない。もう1つは、当社のネットワークに加盟して薬局経営の健全性を確保しようという中堅中小の調剤薬局が急増している。ネットワークの独自性が一段と発揮されてこよう。

・ネットワーク事業に弾みがついている。加盟店数の増加が3期前+200件、2期前+370件、前期+739件とピッチが大幅に上がった。2018年3月末で2509件となった。今後は、4年以内に5000件を上回ってこよう。利益率が50%を超えるビジネスなので効果は大きい。

・当社は医薬品の卸と調剤薬局を結ぶネットワークで業界No.1、医薬品の取扱高でも業界トップクラスである。発注システム、在庫管理システム、レセプトデータ管理システムなど、自社開発によるネットワークシステムの提供で、自社店舗の売上高では業界7位にとどまるが、ネットワーク加盟店舗数と医薬品の仕入高で独自の強みを発揮する。

・今期からスタートした中期4カ年計画では、ネットワーク事業の拡大を柱に、医薬品メーカーから卸、薬局、患者に至るサプライチェーンの効率化を通して、2022年3月期で営業利益50億円、ネットワーク事業と医薬品製造販売事業(SCM事業)の利益貢献を高めて、調剤薬局事業との利益構成を50:50に持っていく方針である。

・前2018年3月期は経常利益で32.5億円(前期比+54%)と急回復をみせたが、今2019年3月期は診療報酬の改定で大幅減益となろう。会社計画の経常利益16.5億円(同-49%)は上回ると予想するが厳しい。しかし、来期は、ネットワーク事業の利益貢献が高まってくるので、経常利益で32.5億円まで戻すことができよう。

・地域包括ケアの中で、「未病・予防-医療-介護」を支える「かかりつけ薬局」への対応が勝負となる。2017年10月にグループの組織再編を実施した。サービス付き高齢者向け住宅、医療介護施設向け給食、訪問看護など、周辺事業の収益性改善も次第に進行しよう。ネットワーク事業を軸に、中期計画の営業利益50億円は十分達成できよう。収益性の向上につれて、株式市場における評価も大きく好転するものと期待される。

目 次
1.特色 調剤薬局に独自のネットワークシステムを築く
2.強み 自社開発のシステムでサービス向上と効率化を推進
3.中期経営方針 調剤薬局のネットワークで圧倒的トップを目指す
4.当面の業績 薬価改定の影響をいかに乗り越えるか
5.企業評価 ネットワーク事業を柱とした新たな連携効果に注目

メディカルシステムネットワーク <4350>
企業レーティング
株価
(18年5月21日)
509円
時価総額 155億円
(30.5百万株)
PBR 1.45倍
ROE 5.7%
PER 25.7倍
配当利回り 2.0%
総資産 62759百万円
純資産 10584百万円
自己資本比率 16.9%
BPS 351.4円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2010.9 41131 1528 1329 473 20.4 4.50
2011.9 46508 2262 2139 1001 38.6 6.25
2012.3 25410 1357 1314 518 20.0 3.75
2013.3 54827 2046 1912 756 29.1 8.0
2014.3 66181 2091 2019 668 27.7 8.0
2015.3 75548 2641 2540 885 37.1 8.0
2016.3 87715 3783 3860 1720 60.1 9.5
2017.3 88865 2113 2109 571 19.3 10.0
2018.3 93977 3163 3250 1022 34.5 10.0
2019.3(予) 97000 1900 1850 600 19.8 10.0
2020.3(予) 106000 3300 3250 1340 44.3 10.0

(18.3ベース)
(注)2012.3期は決算期変更で6ヵ月決算。ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。09.9期で1:200、12年4月、12年6月に各々1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/medelikarusisutemuneltutowa-ku201805.pdf
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: