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【個別銘柄】輸出、ノキア関連、任天堂関連、三菱鋼、武富士、三井物

更新日時

株価変動材料の出た銘柄の終値は 以下の通り。

輸出関連株:キヤノン(7751)が前日比1.6%安の3820円、ソニ ー(6758)が2.8%安の2564円、トヨタ自動車(7203)が1.1%安の 3295円など。米国の5月の住宅着工件数が前月比10%減と予想以上に 減少、為替のユーロ・円相場が1ユーロ=112円を挟んで推移と前日に 比べ円高水準で推移し、収益環境の悪化を警戒した売りに押された。

ノキア関連株:日本写真印刷(7915)が1.2%安の2575円、ヒロ セ電機(6806)が1.8%安の8540円。携帯電話メーカー最大手、フィ ンランドのノキアが16日、4-6月(第2四半期)と2010年通期の業 績見通しを下方修正したことで、ノキアと取引関係のある両社に収益へ の影響を懸念した売りが出た。

航空物流関連株:近鉄エクスプレス(9375)が1.4%安の2155円、 郵船航空サービス(9370)が0.7%安の1453円。小荷物輸送最大手の 米フェデックスが16日に発表した2011年5月期の1株利益予想は

4.40-5ドルで、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の5.07ド ルに届かなかった。エクスプレス便の需要回復ペースの遅れが背景で、 日本の関連企業にも物流需要の動向を懸念する売りが出た。

任天堂(7974):5.2%高の2万7890円と6連騰。岩田聡社長が米 ゲーム展示会「E3」で、必要があれば自社株買いを実施する可能性が あると語った、とロイター通信が16日に報道。またUBS証券は16日 付で、投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。

カプコン(9697):6%高の1610円。任天堂の新型ゲーム機「ニ ンテンドー3DS」向けに「バイオハザード」などの人気ソフトを開発 中であることが明らかになり、業績期待から買いが続いた。

ハドソン(4822):6.9%高の359円。「ニンテンドー3DS」向 けソフトに参入する、と16日に発表した。「ボンバーマン」シリーズ など新作ソフトを開発中としており、将来の収益寄与を期待した買いが 膨らんだ。

SBIホールディングス(8473):1.6%高の1万2390円。公募増 資などの発行価格を1株1万1834円に決定した。これにより最大384 億円(手取概算額)を調達する。新株の価格決定で不透明感が薄れた。

三菱製鋼(5632):13%高の202円で、東証1部の値上がり率トッ プ。2011年3月期はバネ事業と特殊鋼鋼材事業の営業損益がともに黒 字に転換する見込み、と17日付の日本経済新聞朝刊が報道。自動車や 建設機械など主要顧客の生産が回復し、需要が盛り返しているという。

工作機械株:ツガミ(6101)が8.8%高の694円、OKK(6205) が11%高の157円など。日本工作機械工業会が16日に発表した5月の 受注額(改定値)は前年同月比2.9倍の806億円と、6カ月連続で前年 実績を上回った。

武富士(8564):6%高の302円。19日に繰り上げ償還の期日を 迎える414億円のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(CB)の資 金手当てを終え、払込を完了したことが明らかになった。資金繰り面へ の不安が後退した。

三井物産(8031):2.2%高の1165円。メキシコ湾の原油流出に伴 う損害賠償に備えて、英石油大手BPが200億ドルの拠出に合意した。 三井物子会社の三井石油開発は事故の起きた探鉱鉱区の権益10%を保 有しており、連結収益の不透明感後退から買いが先行した。

富士重工業(7270):1.6%安の541円。自動車セクターの中で相 対的な魅力が薄れたとして、ゴールドマン・サックス証券が16日付で 投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

日本風力開発(2766):3万円(26%)安の8万3600円で終え、 3日連続のストップ安(値幅制限いっぱいの下落)。10年3月期の有 価証券報告書を金融商品取引法が定めた期限の6月末までに提出できな い見通しと14日に発表したことで、経営環境の先行き不透明感を背景 とした売りが続いている。同社株は14日から監理銘柄(確認中)に指 定されている。14日付で解任した新日本監査法人から、適正に監査手 続きを実施してきたものであって、解任事由は存在しないとの意見を受 け取った、と日風力開発は16日発表している。

スパークス・グループ(8739):15%安の8520円。グループ子会 社のファンドが日風力開発に投資しており、日風力開発株の急落で、運 用資産の目減りを懸念した売りに押された。スパークス広報担当の杉野 政弘氏は「顧客資産の運用に関することなので、当社の方針としてコメ ントしていない」と述べた。

愛知製鋼(5482):3.3%高の376円。自動車のユニット系モータ ーに使われる新合金を開発した、と16日に発表。従来品に比べ耐熱性 が高く、約2割のコストダウンも可能で、同製品の採用拡大などが期待 された。

ビズネット(3381):ストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)とな る30円(40%)高の105円。10年5月期の連結営業利益が従来予想比 3倍に当たる3億3000万円(前の期は2億2400万円の赤字)になった もようと、16日に発表。経費削減効果に加え、サービス売り上げ拡大 による収益改善も寄与した。同社はオフィス用品の販売や物流管理事業 を手掛ける。

グンゼ(3002):3.1%高の303円。発行済株式総数の0.47%に相 当する100万株を上限に自社株買いを行う、と16日に発表した。株式 需給の改善などを期待した買いが膨らんだ。取得期間は17日から23日 までで、上限金額は3億5000万円。

東京製綱(5981):3.6%高の231円。コスモ証券投資調査部の岩 崎彰シニアアナリストは「太陽電池用シリコンのソーワイヤを手掛ける 旭ダイヤモンド工業(6140)株が先んじて上昇する中、太陽電池向けソ ーワイヤで世界最大級の東京製綱株の出遅れ感が強かった」と指摘、こ の日は見直し買いが増えたとの認識を示した。前日までの年初来騰落率 は、旭ダイヤの2.3倍に対し14%安。

明星電気(6709):5.3%高の79円。11年3月期は、宇宙機器事 業の粗利益が前期比約6割増の2億-3億円になる見通し、と17日付 の日経新聞朝刊が報じた。衛星に搭載する観測装置やカメラの受注が伸 びるとしている。

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