わざわざ行く価値あり-世界のデスティネーション・レストラン12選
Kate Krader、Richard Vinesブルームバーグ・ニュースの2人のレストラン担当ライターが足を運び、世界各地から選りすぐった店のリストを以下に紹介しよう。
マエモ(オスロ)
地元産の食材をふんだんに使った新北欧料理の店。オスロ中央駅に近く窓から線路も見えるノルウェー唯一のミシュラン3つ星レストラン。テーブルは8卓しかない。軽く凍らせたチーズでスモークしたイクラを挟んだ一品など、メニューは独創的だ。
シュタイラーエック(ウィーン)
ココナツウオーターでポーチしたザリガニのセルリアック・サラダ添えなどがいただける。申し分なくリラックスした雰囲気で、数時間かけて食事する人も珍しくない。
エルカノ (ゲタリア、スペイン)
ゲタリアはビルバオとサンセバスティアンの間に位置するバスク地方の漁村で、レストランはどこも質が高いようだ。中でもこのエルカノは魚料理、具体的にはヒラメの一種のタルボットのグリル焼きで有名だ。
ミラジュール(マントン、フランス)
地中海を見下ろす山のふもと、南仏のイタリア国境近くにあり、景観も素晴らしい。ニースから電車で簡単に行ける。アルゼンチン生まれのシェフが地元産の食材を用い、海・山・菜園にインスピレーションを得た季節の料理を出す。65ユーロ(約8600円)のランチメニューもある。
シングルスレッド・ファーム(米カリフォルニア州ヒールスバーグ)
真の「ファーム・トゥ・テーブル(農場から食卓へ)」体験ができる、ワイン産地の町のレストラン。地元の食材を使い、東京のレストランで勤務した経験があるシェフが日本食の影響を強く感じさせる料理を出す。宿泊も可能で、深い湯船での入浴や和テイストの朝食メニューなどが楽しめる。
ブルー・ヒル・アット・ストーン・バーンズ(米ニューヨーク州ハドソンバレー)
旧ロックフェラー邸敷地内にある石造りの建物に入ったレストラン。マンハッタンから車で45分と行きやすい上に、予約を入れるのも決して不可能ではない。隣接する広い農園で採れた新鮮な卵、肉、野菜が料理に登場する。
ザ・ロスト・キッチン(米メーン州フリーダム)
週4日、年間では8カ月のみ営業する、素晴らしいニューイングランドの景観美に囲まれたレストランだ。ニューイングランド・クラムチャウダーやメーン州沖で捕れたマグロなど、地元の食材を使ったシンプルな料理が好評。
レイモンズ・レストラン(セント・ジョンズ、カナダ・ニューファンドランド島)
カナダ東部に生息する野生動物や魚介類を、自ら狩りも釣りもするというシェフが料理してくれる。ヘラジカのサラミ(自家製)やヤマウズラのベリーソース添えなど、一風変わった味覚が楽しめそうだ。
鮨 さいとう(東京、六本木)
斎藤孝司氏が店主を務める、ミシュラン3つ星の店。ネタもシャリもとにかくクオリティーが高い。これまでに31のミシュランスターを獲得したフレンチのシェフ、ジョエル・ロブション氏に、世界最高の寿司レストランと絶賛されたのも納得。
チャ・カ・ラ・ボン(ハノイ)
ここの看板は、ハーブ、唐辛子とスパイスの風味が効いたナマズの鍋料理。もともと「Cha ca la Vong」が料理名で、あまりにも人気が高いことからレストランもレストラン前の通りもそう命名されたという。
ヘルガズ・フォリー (スリランカ)
深いジャングルの中に建てられたエキセントリックなホテルの中にある。スリランカ中部の町キャンディーからはタクシーで行ける距離だが、エキゾチックな匂いや虫の鳴き声に満ちた熱帯気候の中で、ひと味もふた味も違う体験ができるだろう。
グストゥ(ボリビア)
料理の質の高さもさることながら、恵まれない若者たちを隣接する学校で教育し、国内の農家を支援するというミッションを掲げている点で興味深いレストラン。
原題:These 12 Restaurants Are Worth Traveling Across the World to See(抜粋)