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米ネットフリックス、敏腕クリエーターをフォックスから引き抜き

  • R・マーフィー氏はネットフリックス向け番組シリーズや映画を制作
  • フォックスとディズニーにとって流出は痛手となる可能性

米ネット動画配信サービスのネットフリックスは、「アメリカン・ホラー・ストーリー」や「グリー」などのヒット作を数々送り出した敏腕クリエーター、ライアン・マーフィー氏と契約した。同氏はネットフリックス向けのテレビ番組シリーズや映画を制作する。米テレビ業界が大規模再編期を迎えている中で、マーフィー氏は21世紀フォックスからネットフリックスに移籍することになった。

  事情に詳しい関係者によると、契約は5年間で、マーフィー氏(52)と同氏の制作会社は3億ドル(約320億円)を受け取る。ネットフリックスはマーフィー氏以外にも、「グレイズ・アナトミー」や「スキャンダル」などをプロデュースした元ABCの大物プロデューサーのションダ・ライムズ氏、コミック作家マーク・ミラー氏を引き抜くなど、番組制作力を拡充している。

2017 Summer TCA Tour - Day 16

ライアン・マーフィー氏

Photographer: Frederick M. Brown/Getty Images

  マーフィー氏の移籍は、ネットフリックスの攻勢をかわすため同氏の引き留めを図ってきたフォックスと事業売却先のウォルト・ディズニーにとって痛手となりそうだ。ただ、ネットフリックスがマーフィー氏と結んだ金銭的条件を巡っては、年間80億ドルに上る同社の番組予算を維持することは不可能との懐疑的見方を強める可能性もある。

  マーフィー氏は当初、フォックスとの契約を更新すると予想されていたが、同社がテレビ・映画事業の大半をディズニーに524億ドルで売却することで合意して以降、気持ちが揺れ動き始めたと、事情に詳しい関係者が昨年12月にブルームバーグに対して語った

原題:Netflix Hoards Talent in Big-Ticket Deal for ‘Glee’ Creator (1)(抜粋)

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