米国ニューヨーク市マンハッタンで初の圧入工事

2018.5.15 ニュースリリース

株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:北村精男)が製造・販売する杭圧入引抜機「サイレントパイラー」による圧入工法が、米国ニューヨーク市マンハッタンにおけるハリケーン被害からの地下鉄の修復および地下鉄駅舎の改築に伴う工事で初採用され、4月中旬に完工しました。

2012年のハリケーン・サンディはニューヨーク市を直撃し、高潮により沿岸地域及び地下鉄等の交通インフラが大規模浸水し、約800万世帯が停電、交通機関の麻痺をはじめとするビジネス活動が停止するなど、地域の経済・社会活動に大きな影響を及ぼしました。被害総額は8兆円規模にものぼり、今なお復旧工事が続いています。

本工事の現場周辺は岩盤の上に玉石が混在する地盤が多く、加えて地下鉄建設時の鉄くずを含む廃棄物も地中に混在しており、既存工法での鋼矢板の打設は困難でした。また、地下に埋め込まれたライフライン、周辺の商業施設、道路交通機関などへの影響も懸念されたことから、周辺環境への影響を最小限に抑え、硬質地盤でも圧入を可能にする当社の硬質地盤クリア工法が採用されました。当社グループ企業であるGiken America Corporation(技研アメリカ)は、工事を請け負ったJudlau(ジャドロー)社に「サイレントパイラー」のレンタル提供と技術指導員の派遣を行い、ローカルオペレーターと協働で厳しい現場条件を克服し円滑に工事を進めました。

トランプ政権は今後10年間で1.5兆ドル(約164兆円)のインフラ投資を行う計画を掲げており、開業から114年が経過しているニューヨークの地下鉄や地下ライフラインの老朽化対策が加速化される見通しです。今回の工事を視察したニューヨーク周辺の発注者、設計会社、建設会社から技研アメリカへの問い合わせも増えており、世界屈指の大都市における圧入工法の認知度の高まりとともに同地域でのさらなる採用拡大が期待されます。

工事中の状況

現場見学会の様子

■工事情報

1.工事名
SANDY Repair and Core Capacity Improvement Project Canarsie Tunnel Rehabilitation and Core Capacity Improvement In The Boroughs of Manhattan and Brooklyn
(略称:Canarsie Tunnel Rehabilitation Project

2.工事目的
ハリケーン被害からの地下鉄トンネルと駅プラットホームの修復および地下鉄入口の新設に伴う土留め壁の構築

3.発注者
MTA NYCT(メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティ ニューヨーク州都市交通局)

4.施工業者
Judlau TC Electric JV

5.施工場所
米国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン島内

6.施工期間
201712月~20184月中旬(完工)

7.圧入工法
硬質地盤クリア工法

8.使用機械
サイレントパイラー F401-1400

9.矢板型式・寸法:
AZ19-700 / 33ft (10.1m) / 184ペア (368)AZ40-700N / 4046ft (14.0m) / 155ペア (310)

以上

お問い合わせ先:株式会社 技研製作所
国際事業部
TEL: 088-846-2980(平日8:00~17:00)
【高知本社】高知県高知市布師田3948番地1 【東京本社】東京都江東区有明1丁目3番28号

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