[ 化学・金属・繊維 ]

電力ロス大幅減の「超電導送電」、新金属協会が有用材料を検証

(2017/6/26 05:00)

新金属協会(東京都港区、宮地誠会長=三井金属執行役員、03・3591・0389)は、レアアース(希土類)などの高機能金属材料の用途拡大に向け、超電導送電関連の需要を探る研究会を7月に設立する。超電導送電の技術的課題を抽出し、どの金属材料が課題解決に有用かを検証する。協会の会員以外にも参加を呼びかけ、設立時点で十数社の参加を見込む。

研究会の名称は「地域低温熱エネルギー利用電力システム実用化研究会」。超電導送電は極低温にすると電気抵抗がゼロになる超電導体を使って電気を送る。電気の一部が熱となって逃げる電力損失を大幅に低減でき、次世代の送電技術として注目されている。

超電導ケーブルにはイットリウムやビスマスなどの金属材料が使われる。研究会では「冷却系などの周辺装置も含めて高機能材料の用途を探る」(新金属協会の織山純専務理事)方針だ。また、検討対象として、全長10キロメートル級の超電導ケーブルの導入候補地を40カ所程度選び、導入費用や経済効果などの試算も行う。

さらに日揮やJFEスチール、さくらインターネット、中部大学が参加し、北海道石狩市で進む国主導の超電導送電実証事業とも連携する。研究会は年会費30万円。活動期間は3年を想定している。

新金属協会は1956年に設立。現在は正会員として27社・団体が加盟する。

(2017/6/26 05:00)

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