SECに不正アクセス 証券売買に不正利用の可能性
【ニューヨーク=山下晃】米証券取引委員会(SEC)は20日、適時開示情報システムに不正なアクセスがあり、未公開情報が流出しインサイダー取引に利用された可能性があると公表した。すでにシステムの脆弱な部分を修正したとしている。
SECの発表によると米市場で企業が重要情報を開示する適時開示システム「エドガー」のソフトウエアに脆弱性が見つかり、ハッキングの可能性を調査している。不正なアクセスは2016年に発生し、SECはこれを認識。17年8月にシステムへの不正侵入に伴い違法な証券取引につながった可能性が新たに発覚したとしている。
SECは声明文で「個人を特定できる情報への不正アクセスはなく、SECの業務遂行やシステム全体を危機にさらす状況にはつながらなかった」と説明した。
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