新興株20日 ジャスダックとマザーズ反発 HEROZは初値付かず
20日の新興企業向け株式市場で、日経ジャスダック平均株価は反発した。終値は前日比16円84銭(0.43%)高い3929円01銭となった。東証1部に上場する大型株に上値の重さが目立つ中で、新興市場の銘柄には値動きの軽さに着目した買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で494億円、売買高は8636万株だった。売買代金は今年最低となり、今年に入って初めて500億円を下回った。「個人投資家の間できょうマザーズ上場のHEROZへの注目が高まり、初値を付けた後に備えて新興企業株の売買を手控える動きがあった」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)という。
無線通信機器開発のネクスGやパチスロ機大手のユニバーサル、情報システム・ソフト開発のサムライJPが上昇した。半面、半導体製造装置部品のフェローテクやプリント配線板のメイコーは下落した。医療用細胞シート開発のセルシードも下げた。
東証マザーズ指数も反発し、終値は前日比8.72ポイント(0.77%)高の1134.33だった。スマートフォン向け広告のUNITEDや転職・就職情報サイトのGW、携帯電話サイトのメディアSが上げた。一方、インバウンド専門旅行会社のハナツアーJは下落した。創薬ベンチャーのそーせい、ロボットベンチャーのサイバダインはともに年初来安値を更新した。
東証マザーズ市場に20日上場したHEROZは買い注文が集まり、取引が成立しなかった。気配値は公募・売り出し価格(公開価格、4500円)の2.3倍にあたる1万350円と、東証が定める同日の上限まで切り上げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕