九大発VBのエディットフォース、日本革新創薬と加齢黄斑変性治療薬に関する共同研究を開始
【プレスリリース】発表日:2018年7月11日
九州大学発ベンチャー「エディットフォース社」とJIT社が加齢黄斑変性治療薬に関する共同研究を開始!
~PPR(※1)を用いた独自のRNA操作(※2)技術による加齢黄斑変性治療薬の共同研究開始~
九州大学農学研究院の研究成果を活用した九州大学発ベンチャーである、エディットフォース株式会社(本社:福岡県福岡市中央区、代表取締役社長:中村 崇裕、以下、「当社」)が、日本革新創薬株式会社(本社:愛知県名古屋市千種区、代表取締役社長:岩崎 順一郎、以下、「JIT社」)と加齢黄斑変性治療薬の医薬品創製を目的とした共同研究契約を締結いたしました。
当社は、九州大学が保有する、PPRを用いたRNA操作技術に関する特許の独占実施許諾契約を締結しています。今回の共同研究契約は、製薬事業で初めての本技術を使った実践的な取組みとなります。
※1)PPR
PPRは植物で発見された、配列特異的にRNA及びDNAを制御しているタンパク質です。ヒトや酵母にも存在しています。当社代表取締役社長でもある中村崇裕(九州大学農学研究院 准教授)、八木祐介博士らはPPRの配列特異的な核酸との結合のメカニズムを明らかにし、希望する配列を認識する人工PPRタンパク質の創出を可能にしました。
※2)RNA操作
近年の大きな技術革新であるゲノム編集がDNAを標的とするのに対して、我々のRNA操作技術は細胞内でRNA機能を直接的に制御することが可能です。RNAは細胞の中で多様な機能を持っており、RNAの機能異常が一部の病気の原因であることが分かってきております。RNAを操作することで、未充足の疾病ニーズの対処に貢献する事ができると考えております。
■本共同研究の背景・目的
加齢黄斑変性は、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、視力が低下し失明を引き起こす病気です。欧米では成人の失明原因の第1位となっており、超高齢社会に突入した日本において、今後本疾病に罹患する患者様が増加するとされています。
今回の共同研究では、JIT社の加齢黄斑変性に関する知見・ノウハウをもとに、当社が有する"日本発のPPRを用いた独自のRNA操作技術"を活用し、患者様のQOL向上につながる新たな治療アプローチの可能性を探ってまいります。
■当社およびJIT社の役割
当社は、PPRを設計・作成・評価を致します。JIT社では、動物モデル実験での検証を実施します。
■今後の展望
当社は現在、医療分野(創薬、創薬支援)に注力して事業展開を図っており、今回JIT社との共同研究を進めるとともに、更なる医薬品関連パイプラインの拡充を図ってまいります。
当社はこれまでに、標的となるターゲットRNA及びDNAに特異的に結合するPPRを設計するノウハウを蓄積して参りました。このノウハウを生かし、医療分野のみならず、将来的には農業や化学などの様々な分野への応用も視野に入れております。
*別紙は添付の関連資料を参照
以上
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