ヤフオクが決済方法一本化 代金は一度お預かり
ヤフーは3月1日から、オークションサービス「ヤフオク!」での決済の仕組みを「エスクロー」に一本化する。エスクローは買い手と売り手の売買契約が成立した後、入金までの間にいったん第三者が代金を預かる仕組みで、フリマアプリのメルカリ(東京・港)なども取り入れている。さらにヤフオクではこれまで銀行口座を売り手が買い手に伝えるといった振り込み方法も用意していたが安全性のリスクがあり、今後はヤフオク用の決済方法「かんたん決済」のみとする。
3月からは買い手が支払った代金をいったんヤフーが預かり、指定の商品が届いたのを確認してから売り手に代金を入金する。代金はクレジットカードやコンビニ支払い、銀行振込などが使える。2016年以降は自動車や不動産などを除く商品で買い手の手数料を無料とした。
ヤフオクの現在の決済方法は売り手の口座に直接振り込む方法や、現金書留などいくつかある。ただ商品を発送したのに入金がされない、入金したのに商品が届かないといったリスクがあった。ヤフオクではこれまでチケットやカーナビの売買時のみエスクローとしていたが、新たに全商品に対応する。
エスクローはネット決済では幅広く使われている。2009年に資金決済法が制定し、1回の送金額が100万円以下であれば、一般の事業会社でも金融庁などに登録しエスクローサービスを提供できるようになった。ヤフオクの競合でもあるメルカリはサービス開始時からエスクローを使った決済サービスを提供している。
(吉田楓)
関連企業・業界