住商、著名ユーチューバーと契約 広告主とつなぐ
住友商事はネット動画のクリエーターと広告主を仲介する事業を始める。動画共有サイトのユーチューブに投稿して収入を得るクリエーター「ユーチューバー」と独占契約を結ぶ。住商はユーチューバ-向けに企業の広告を獲得する。若年層の既存メディア離れが進むなか、メディア関連事業の柱として成長させる。
住商傘下のアルファボート(東京・渋谷)は18日、都内で取引先向けの事業立ち上げイベントを開いた。イベントではユーチューブで国内最大級の動画チャンネル「KidsLine」を運営するユーチューバーとの契約などを発表した。
玩具メーカーの広告をユーチューバーが作成し、自身のチャンネル内で配信する。アルファボートはユーチューバーの代理店の役割を果たす。ユーチューバーはスポーツや音楽といったジャンルに特化して映像を作成する傾向がある。このため企業にとっては、ターゲットを明確にして広告を流せる魅力がある。広告収入はアルファボートとユーチューバーの双方で分け合う。
アルファボートは無名な映像クリエーターの発掘も手掛ける。アルファボートに出資し、米国で同様の事業を展開する米フルスクリーン社のノウハウを生かし、人材を育成する。
アルファボートには東宝も出資している。東宝はアルファボートが抱える映像クリエーターのなかで、映画など既存メディアに関心のあるクリエーターを抜てきしていく。アルファボートの西谷大蔵社長は「企業のブランドイメージと合致した動画をプロデュースしていきたい」と話した。