株主優待で米がもらえるサカイ引越センターだが、興味深い事に気づいた。
直近の47期3Q決算報告書でリユース事業が35%ほど伸長している。
増減額をみると
引っ越し事業 約21.5億円
リユース事業 約12.7億円
と本業の引っ越し事業の60%弱の規模の成長をしている。
サカイのリユース事業というのは、「リユースのサカイ」という屋号で本業の引っ越しの際に顧客から不要になった家電、家具、自転車等を買い取り、それを自社店舗であるリユースのサカイで販売しているようだ。
おそらく、本業の引っ越し事業の伸びが鈍化しているが、それは引っ越し事業の拡大余地がないという背景から次の成長の柱としてリユース事業に今更ながら進出したと想像するが、引っ越しの際についでに商材の仕入れができるというのは、同業他社に比べてかなりの強みがあるような気がする。
四季報コメントによると今期は、10店舗も大量出店する計画の
様だ。
現状リユースのサカイ店舗は11店舗なので、リユースのサカイ事業が相当順調なのだろうと想像できる。
このリユース事業を調べ始めた最中であるが、更に面白い事に気づいた。
このリユースのサカイは、商品をジモティーというサイトに出品して集客していている様だ。
例えば具体的にはこのような感じで大量に出品している。
この店舗に限らず、各店舗とも投稿数は数千点規模であり、投稿を見ると商品の購入時に「ジモティーを見た」というと割引が適用されるという仕組みになっている様だ。
これは、店舗で実際に商品を購入する客が、ジモティーを見て来店して購入した客なのか、そうでなく普通に来店した客なのかデータを取っているのだろう。
このジモティーというサイトも上場しており、調査してみると、ROEが30~40%超え程度ととんでもない高収益企業でコロナ渦でも事業も安定的に伸びている。
オレンジ線のROEが毎期向上していて40%を超えてきている。
利益の伸びはこちらであるが、毎期安定的に伸びている。
コロナ渦でも業績を安定的に伸ばす事がどれだけ難しいかは想像に難くないだろう。
このジモティーのビジネスの事業素質の高さに驚いた。
ROEが40%を超えているジモティーという銘柄がPER15倍で放置されているなんて信じられないくらいだが、ジモティーは時価総額が100億円以下と小さく、機関投資家はなかなか買えない銘柄という事だろう。
これは個人投資家が株で勝てるパターンの1つ。
リユースのサカイの大量出店、大量投稿とジモティー自体のアクセス数の増加と利益成長、これが相互に相乗効果を生み出している。
サカイ引越センターとジモティーの2つの銘柄、個人投資家もほとんどノーマークであり、今後要チェックの銘柄だと思う。