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「新型コロナワクチン接種」の予約電話が“集中するなら着信規制”、NTT東西と携帯各社

 NTT東日本とNTT西日本は、新型コロナワクチン接種の予約電話が集中する場合に通信規制を実施する。携帯各社も連携して実施される。

 これまでも大規模な通信量増になれば、そうした規制が実施されることはあり、今回の取り組みも従来の方針通り。しかし、ワクチン接種への関心が大きいことを踏まえて、週明けの10日を迎える前に、あらためて案内された格好だ。

規制のイメージ(NTT東日本の資料より)

5月6日にも規制

 新型コロナウイルス感染症対策として、ワクチン接種の電話予約が多くの自治体で始まっている。

 NTT東日本では、5月6日、通信量が急激に増加したことから通信規制を実施した。

 大規模な災害時、あるいは注目されるイベントへの電話でのチケット予約などでは、これまでも大量の電話が発生することがある。

 それがネットワークで処理できる量を超えてしまうと、たとえば輻輳(ふくそう)と呼ばれる障害に陥ってしまう可能性がある。そうなると、110番(警察)、119番(消防)などへの電話も繋がりにくくなるし、通信設備もなかなか復旧しづらい状況になる。

 各社が今回、実施する可能性を予告する規制は、そうしたネットワークへの過剰な負荷を避け、重要通信を確保するためのものとなっている。

規制中はどうなる?

 規制中、電話をかけると、普段どおり繋がることもあれば、規制対象として「ただいま電話がこみあっております」という自動音声ガイダンスへ繋がることがある。

 こうした規制はNTT東西だけではなく、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの各社も連携する方針だ。なお、本稿執筆時点(9日18時40分時点)ではNTTドコモから案内は出ていない。

【追記 2021/5/9 18:53】
 NTTドコモも同社での対応について発表した。各自治体でのワクチン接種の電話予約開始日に規制する可能性があるという。

携帯各社からの規制を含めたイメージ(NTT東日本の資料より)

 5月10日以降、携帯電話サービスおよび固定電話サービスにおいて、ワクチン接種の予約用電話番号に対する音声通話の通信規制が一時的に実施される場合がある。NTT東日本によれば、同社調査で把握した約100の自治体の電話番号への電話に対して、規制措置が実施される。

予約したい場合、スマホやパソコンの活用を

 ワクチン接種の予約受付は、各自治体で進められている。

 先述したように、規制は重要通信の確保やネットワーク品質の確保を目的にしたもの。スマートフォンやパソコンから自治体のワクチン接種予約を申し込める人は、ネットでの予約を利用したい。そうすることで、より予約しやすいという効果が見込めるほか、電話でしか予約できない人に回線の空きを譲る効果も期待できそうだ。