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美容オタクが集まる「MimiTV」を活用 花王の「スモールマス」戦略

MimiTV、花王

花王はアメリカで販売されている"黒いフェイスケアブランド"「USA Bioré」を日本版にアレンジし、2018年10月に国内で販売を開始。動画を配信するとともにTwitterでキャンペーンを実施し、1万リツイートと共に多くの反響が寄せられている。花王の戦略について聞いた。

MimiTVで配信した、Twitterキャンペーンの動画(1万リツイート/1,785いいね!の反響)。

美容オタクの心に火をつけたアメリカ発"黒いビオレ"

泉川::1980年に誕生した「ビオレ」はスキンケアブランドとして、世界62の国と地域で展開しています。アメリカでは1997年から「USA Bioré」として販売していましたが、フェイシャルクレンザーカテゴリーシェアNo.2(※1)を誇っています。この商品を日本版としてアレンジし、10月から販売しているのが「ブラックリキッド」シリーズ。皮脂を吸着する洗浄成分として竹炭成分(※2)を配合、洗顔料と言えば白をイメージしがちですが、この商品は黒色であることが特徴です。ターゲットは、皮脂の分泌がまだまだ盛んな18歳から24歳です。

(※1)2017年1月1日~12月30日 フェイシャルクレンザー カテゴリー ビオレシリーズ米国累計販売金額(ニールセンデータに基づき花王が算出)

(※2)炭、ラウレス-4カルボン酸

花王では一定の市場規模を持つ「スモールマス」にアプローチする戦略を提唱しています。時代的にマス向けの戦略が効きづらくなっている今、マスをもう少し小さなセグメントに分け、緻密なコミュニケーションを図っていくべきだという考え方です。「USA Bioré」の「ブラックリキッド」シリーズは対象者が若年層と絞られており、なおかつエッジの効いた商品特徴を持っている。スモールマスの戦略が効果的ではないかと考えていました。

企画に際し、まず「USA Bioré」のプロモーションは、すべてデジタルのみで行うことを決めました。そしてターゲットが若年層なので①話題化させたい、②若年の美容感度の高い方々に届けたい、との思いからSNSの拡散を重要なポイントとしました。

そこで注目したのが「MimiTV」でした。①テレビCMでは接触しづらい10~20代女性に訴求可能、②Twitterキャンペーンでブランド認知を拡大、③動画を活用することで、興味関心、購買意欲をアップできるのでは、と考えました。何よりも一部の熱狂的なコスメ愛好者にリーチできることが魅力でした。感度の高い方々に受け入れられなければ、商品が一般の人たちにまで広がっていかないので、まず美容好きの彼女たちに火をつけて、すそ野を広げていく戦略を考え、依頼をしました。

飯田:"美容好きから火をつける"とのお話がありましたが、「MimiTV」はまさに美容オタクが集まるコミュニティで、その熱狂度が強みです。エンゲージメントが婚約だとすると、「MimiTV」はそれよりさらに強いマリッジメントが生まれる、美容に特化したメディアです。

商品の特徴を聞いたとき、これは「MimiTV」のユーザーが熱狂をもって、関心を抱くだろうという直感がありました。今回のミッションは、マスを使わないでデジタルで上手く拡散していくこと。「1997年から発売されているアメリカ発のビオレ」と言っても、日本人にとっては新商品ですので、どういう商品で何が特徴かを約1分におさめたショート動画で表現。それをTwitterのリツイート型のプレゼントキャンペーンで拡散させる方法を取りました。

動画では洗顔料なのに、リキッドで黒いという特徴自体が面白いので、そのユニークさが伝わることを心がけました。

泉川:もちろん見た目の驚きもあると思いますが、我々としては機能もきちんと伝えたいと「MimiTV」さんにはお願いしました。なぜ、黒いのかというと竹炭を配合しているから。日本では脱臭のイメージが強い竹炭ですが今回は竹炭の皮脂汚れをしっかり除去できるところを訴求できるようにつくっていただきました。

飯田:今回、実は花王さんからもうひとつ販路に関してもお題をいただいていました。「USA Bioré」は、スモールマス戦略の一環として販路も限定。ドン・キホーテとプラザ、ロフトに絞って販売をするという話を聞きました。当社が、プラザさんともネットワークがあったので、公式アカウントでもリツイートをしていただくなど、拡散に協力をいただきました。実は花王さんに限らず最近、店頭での販売まで一気通貫でのプロモーションを実施したいという要望は増えています。

泉川:どれだけプロモーションをしたところで、店頭に並んでいない。店頭で見つけられなければ、意味はありません。施策は店頭まで一気通貫が理想です。また今回は、販路を絞ることにより、限定感の醸成を目指しました。「MimiTV」さんが、プラザさんとのネットワークを持っていたことはありがたかったです。

ユーザーの熱量を生かし今後は一緒に商品開発も

泉川:今回は新商品のプロモーションでしたので、まずは認知を獲得することを目的にしました。結果として、1万リツイート300万リーチと期待以上の数値に満足しています 。

飯田:もともと花王さんは商品力があるので、美容オタクの皆さんの心に火がついたようです。寄せられたコメントを見ると「ボトルが大きい!たっぷり入っていて、花王さんはわかっていらっしゃる」、「プラザ見に行かなくては」とか、「実際に炭のサプリを飲んでいるので気になる」などポジティブなコメントばかり。「MimiTV」は美容が好きで新しいものが好きな方たちが集まっているとはいえ、熱量の高さに圧倒されました。

今回、花王さんにも満足いただける結果を得たことの要因は、美容好きのコミュニティを起点にした「スモールマス」へのアプローチで、「アメリカ発のビオレ」がユーザーの熱狂を生み、さらに店頭まで一気通貫の施策が行えたことでしょうか。エンゲージメントではなくマリッジメントをどう獲得するかが今後カギになるのではと思っています。

泉川:「MimiTV」さんとは今後、例えば美容オタクの方々と座談会などを開いてみて消費者目線の発想を得たいですね。

飯田:よいですね。「私のアイデアが入った商品」だと熱狂的な皆さんが喜びそうです。もちろんパートナーとしてもご一緒に何かつくってみたいですね。

花王
コンシューマープロダクツ事業部門
ビオレ事業部
泉川 貴幸氏

MimiTV
取締役 ディレクター
飯田 安紗美氏

    お問い合わせ

    株式会社MimiTV(トレンダーズ株式会社)
    URL:http://mimitv.co.jp/
    Email:info@mimitv.co.jp

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