旅行者が、農業やその土地ならではの暮らしを体験できる農家民泊。
インバウンド需要の回復やユニークな事業の登場で注目が高まっている宮崎県内の農家民泊の取り組みを取材しました。

田舎の実家に帰るみたいな体験を 高原町「SanoFarm」

ニワトリの鳴き声が響く広い菜園。
高原町にある「SanoFarm(さのふぁーむ)」


都城市高崎町出身の友美さんが農家民泊を受け入れています。

(SanoFarm 友美さん)
「東京に私は住んでいたんですけど、田舎の実家に帰るみたいな体験ができない人がいっぱいると気づいて、そういう体験というか、そういう場所になったらいいなと」


子どものころから高原町の自然に慣れ親しんでいたという友美さん。2017年に東京から移住し、長年、空き家になっていた古民家をリフォームしておととしから農家民泊をスタートさせました。


(友美さん)
「一緒にみんなでここに掘りごたつに入って、夜ご飯とか食べたりしますね」


「SanoFarm」では1日1組を受け入れ、農園でとれた食材を使ったピザづくりなどさまざまなプランでゲストをもてなします。


そしてもちろん、農業体験も魅力的です。

(友美さん)
「こちらでは種をまいたり、苗を植えたり、野菜があるときは収穫したりですね。お子さんもすごく喜ぶんですけど、大人の方も夢中になって土をいじって楽しんでいますね」

外国人観光客からの予約も増加

最近は、新型コロナの水際対策の緩和で外国人観光客からの予約も増加。

翻訳家として10年以上のキャリアを持つ友美さんは英語とフランス語に対応でき外国人のゲストも積極的に受け入れています。


(友美さん)
「最近は(予約は)外国人が半分くらいですね。観光地は全部行ったから地方のマニアックなところを目指してきている人も多い。テーマはみんなが帰ってこられる田舎の家を目指していて、こういうことをしているというのを知ってもらって、自分の世界が少しでも広がってくれたらすごくうれしいですね」