ルネサス、定期昇給延期 リストラも、投資優先

 半導体大手ルネサスエレクトロニクスが例年なら春に実施の定期昇給を半年延期することが11日分かった。国内外で限定的な人員削減も実施する。半導体市況の軟化を踏まえ、将来の投資や事業の優先順位を精査したためと説明している。経営は最高益を上げており、半導体は競争が激しく巨額の投資が必要なものの、現場の従業員の不満が高まる可能性もある。

 定期昇給の延期は、経営側が同社の労働組合に提案し既に妥結した。リストラは地域や職位にかかわらず実施し、対象者の半数以上は海外という。ルネサスは「従業員の尊厳を最大限尊重し、各国で順守すべきプロセスにのっとり進めている」とコメントした。

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