千代田化工、モザンビークのLNG基地受注へ 1兆円規模
三井物産などが権益を持つモザンビークの天然ガス田の液化天然ガス(LNG)基地を、千代田化工建設が受注する見通しとなった。18日、天然ガスの液化設備と港湾・発電など関連インフラの設計・調達・建設(EPC)を請け負う企業に選ばれたと発表した。LNGの生産能力は年1200万トン。インフラも含めた事業総額は少なくとも1兆円規模とみられる。
同業の米CB&Iなど2社と共同で受注する。正式に決まれば1社あたり3000億円以上の受注額となりそうだ。モザンビーク北部に年600万トンの能力を持つLNG液化設備を2系列設置する。このほか18万立方メートルの貯蔵能力を持つLNGタンクを2基設置する。
対象となるガス鉱区は米資源開発アナダルコが26.5%、三井物産が20%の権益を持つ。年内にも開発を進めるための最終投資決定をする。すでに日本やアジアの企業などに合計で年800万トンのLNGを販売する長期契約を結ぶ方向で基本合意した。
モザンビークは豊富な資源埋蔵量があるが、開発が遅れており、ガスの本格生産は始まっていない。ガス田の生産設備のEPCを手がける事業会社が選定されたのは同国として初めてという。