富士フイルム、春節休業の中国工場 10日に再開
富士フイルムホールディングスは6日、春節(旧正月)で休業中の中国の4工場について10日から生産を再開すると明らかにした。新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、中国当局は企業に再開を10日以降に延長するように通知していた。当局の方針に変更がない限り、当初の生産規模は限定的ながら、再開できる見通しだ。
助野健児社長兼最高執行責任者(COO)が都内で開いた決算会見で明らかにした。助野社長は「今後の展開は注視するが、業績に与える影響は軽微だ」と述べた。
富士フイルムは江蘇省蘇州市にデジタルカメラと医療機器、深圳市と上海市に事務機器の生産拠点がある。生産に必要な部品は当面の分を確保している。ただ、蘇州市は春節で帰省した従業員が2週間職場に復帰するのを制限しており、徐々に通常の生産量まで増やしていく予定だ。
日本企業の中国拠点では生産再開に向けた動きが出始めている。半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、北京市と蘇州市に持つ後工程の工場を10日に再開する予定。ジャパンディスプレイ(JDI)は当局の許可を得た上で、蘇州市に持つ後工程の工場の稼働を春節休暇中から継続しているという。
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