メニューを閉じる
2024年3月28日(木)
8358 : 銀行
プライム

【地銀中堅】個人ローンが9割。不適切融資問題からの再建を急ぐ。

現在値(15:00):
880
前日比:
-17(-1.90%)

不適切融資1兆円超、スルガ銀行が全件調査結果発表

スルガ銀問題
金融機関
2019/5/15 19:18
保存
共有
印刷
その他

スルガ銀行は15日、投資用不動産向け融資で総額1.8兆円の全件を対象にした不正行為の調査結果を正式に発表した。借り入れ希望者の預金通帳や売買契約書の改ざん・偽造といった不正行為は約5500億円あり、その他の不正が疑われる融資などを含めると不適切な融資は全体の6割強を占める計1兆700億円に達した。

賃貸用のアパート・マンションに対する不正融資がまん延していた実態が改めて浮き彫りになった。15日、静岡県沼津市で記者会見したスルガ銀の有国三知男社長は「これだけの件数の不正があったのは、とても申し訳ない」と謝罪した。

スルガ銀は昨年10月に金融庁から新規融資業務を半年間止める命令を受けた。社員・幹部らの暴走を許した経営体制の改革を経て、5月下旬に融資営業を再開する。

不正行為が発覚した発端になったシェアハウスを含め、スルガ銀の投資用不動産向け融資全体(3.8万件、1.8兆円)を対象に調査した。

調査結果によると、多額の融資を受けるために借り入れ希望者の自己資金や年収を示す書類を改ざんしたり、不動産の売買契約書を偽造したりする明確な不正行為は5537億円分(7813件)あったと認定した。不正の疑いがある融資は864億円(1575件)あった。

さらに不適切な手続きの疑いが残る事例も明らかにした。スルガ銀は不動産取得費用の1割を自己資金でまかなうことを融資実行の条件としている。この条件を形式的に満たすために、物件を販売・仲介した不動産業者が一時的に借り入れ希望者の自己資金を立て替えた疑いのある案件が4300億円分もあった。

調査結果は不良債権の処理増といった財務負担にすぐにつながるわけではない。現時点で返済の延滞は少なく、すでに融資の焦げ付きに備えた貸倒引当金も積んだ。財務の健全性を示す自己資本比率は規制水準の2倍以上の8.90%を維持している。15日発表した2019年3月期の連結最終損益は971億円の赤字で、昨年11月に公表した予想通りだった。

春割ですべての記事が読み放題

有料会員が2カ月無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

ニュース(最新)  ※ニュースには当該企業と関連のない記事が含まれている場合があります。

85件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
【ご注意】
・株価および株価指標データはQUICK提供です。
・各項目の定義についてはこちらからご覧ください。

便利ツール

銘柄フォルダ

保有している株式、投資信託、現預金を5フォルダに分けて登録しておくことで、効率よく資産管理ができます。

スマートチャートプラス

個別銘柄のニュースや適時開示を株価チャートと併せて閲覧できます。ボリンジャーバンドなどテクニカル指標も充実。

日経平均採用銘柄一覧

日経平均株価、JPX日経インデックス400などの指数に採用されている銘柄の株価を業種ごとに一覧で確認できます。

スケジュール

上場企業の決算発表日程や株主総会の日程を事前に確認することができます。

株主優待検索

企業名や証券コード以外にも優待の種類やキーワードで検索できます。よく見られている優待情報も確認できます。

銘柄比較ツール

気になる銘柄を並べて株価の推移や株価指標(予想PER、PBR、予想配当利回りなど)を一覧で比較できます。

  • QUICK Money World