東レ、サウジで海水淡水化用の水処理膜受注
東レはサウジアラビアの海水淡水化プラント向けに、水処理膜を受注したと発表した。プラントの造水能力は合計で1日あたり65万立方メートルに及ぶ。東レは2009年にサウジのシュアイバ地域で稼働を開始したプラントにも水処理膜を納入。同プラントが安定的に稼働してきたことが評価され、新たな受注につながった。
受注したのは東レが世界最大手の逆浸透膜(RO膜)。ポンプで圧力をかけて水を押し出し、逆浸透膜を通過する際に塩分や泥など不要なものを取り除く仕組みで、海水淡水化に不可欠な技術となっている。サウジは人口増加を背景に、飲料水確保のため、海水の淡水化を進めている。
東レはサウジのほかにも、アルジェリアやクウェート、中国などのプラントに逆浸透膜を輸出している。今回受注したプラントの造水能力は過去の受注分と比較しても大規模となる。今後も逆浸透膜の生産を強化する方針。4月には中国での工場新設計画を発表するなど、成長する中東やアジア市場での需要拡大に対応していく。
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