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利益倍増も改善余地大きい
東レ(3402)は事業環境に厳しさが増すなか、20年3月期第1四半期は減収ながら営業増益を確保した。繊維や機能化成品などいずれも減収減益ながら、炭素繊維が利益を倍増、全社収益を支えた。集計中の第2四半期もこの状況に変わりはないが、通期計画の5.9%増収、13.1%営業増益達成には、売り上げのかさ上げと一層の収益力強化が不可欠だ。
炭素繊維が全社収益を牽引
炭素繊維好調の要因は主力用途の航空機向けに増産体制が整い、戦略投資の効果が表面化したこと。航空機向けに加え、天然ガスタンクや風力発電ブレードなど環境エネルギー関連や一般産業用途が拡大、スポーツ分野も回復している。同事業の売上高はM&Aによる規模拡大で前期に2159億円と過去最高の1862億円を大き上回り、今期は2500億円に拡大する。ただ、営業利益は220億円と過去最高の361億円に及ばず、効率化や操業アップ、グループ連携による収益改善余地は大きい。
高騰していた原材料価格が落ち着き、繊維や機能化成品も採算は改善。スポーツ衣料向け高機能繊維やバッテリーセパレータなど付加価値品を伸ばすことで、売り上げ、収益を拡大する構え。
by 株価チャート「ストチャ」
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