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センチュリー21 ジャパン 8898

センチュリー21 ジャパン [8898]
今回は、センチュリー21・ジャパンについて企業分析をしていきます。
まずは、会社の概要からです。

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センチュリー21・ジャパンの主要株主には、伊藤忠商事や三井住友信託銀⾏、
東京海上⽇動等に企業がいます。中でも伊藤忠商事はセンチュリー21の約
50%の株式を保有しています。そして、少し変わっているポイントとしては、
センチュリー21・ジャパンの主な収益源です。不動産業であるので、⼀⾒家や
建物等の販売で利益を出していると考えられます。しかし、そこがセンチュリ
ー21・ジャパンの他社とは少し違った特徴であると考えます。
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上記の画像はセンチュリー21・ジャパンの事業内約なのですが約8割がサービ
スフィーで占められています。実は、センチュリー21・ジャパンは不動産系の
会社を多数抱えていて、全国各地にFC事業を展開している会社です。つまり
はたくさんの会社がセンチュリー21・ジャパンに加盟していて、その会社から
のサービスフィーが主な収⼊源となっています。このFC事業の展開を基本と



している会社なので、まず⾔えることは、加盟店の業績が不調であろうが、あ
る程度安定して稼げるという他の不動産系の会社にはない特徴が⾒られます。
次に、財務諸表を⾒ていきたいと思います。
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(単位:千円)
まず、PLです。グラフを⾒る限りは⽐較的2017年の業績は良いと考えられま
す。おそらくこれは2013年からのアベノミクスによる⾦融緩和と東京五輪
催決定による建設業界の特需が重なったことによるものだと考えられます。し
かし、販管費の上昇が気になるところではあります。ですが、前述のFC事業
という性質上やはり安定している印象を受けます。

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000
売上総利益 営業利益 販管費 当期利益 2016年 2,635 1,197 1,437 851 2017年 2,837 1,345 1,492 940 2018年 2,756 1206 1,550 905
損益計算書 P/L
2016年 2017年 2018年

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次に、貸借対照表です。
全体的に右肩上がりの傾向が読み取れます。特に純資産は年々上昇しており着
実に業績を上げている印象です。そして、負債の⽅も年々減少傾向にありこれ
もまた良い傾向と⾔えます。f:id:ki-mt-831eat:20190210140246p:plain

(単位:千円)
最後にキャッシュフロー計算書です。まず、ここ三年間のCFは各項⽬の値を
⾒る限りいい状態であると思います。特にFC企業にとって重要なフリーCFも
2017年以降はかなり増えています。
そして、3年間のROE時価総額、⾃⼰資本⽐率のグラフを載せます。

-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800 1,000
営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 2016年 932 -644 -499 288 2017年 915 -155 -659 761 2018年 925 -222 -563 703
キャッシュフロー計算書 CF
2016年 2017年 2018年
15.0% 15.5% 16.0% 16.5% 17.0% 17.5%
ROE 2016年 17.4% 2017年 17.5% 2018年 15.9%
ROE
2016年 2017年 2018年


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ROEをみる限り⾮常に良いと⾔えます。⽇本企業の平均ROEは5%といわれ
ていて、10%を超えてくると優良企業とされますが、どの年も15%を越えてい
ます。そして、⾃⼰資本⽐率も70%を越すのが理想とされていますが、それを
上回る80%台をキープしています。この⼆点から⾒ても⾮常に経営⾯で安定し
た会社と⾔えると考えます。
81.0% 82.0% 83.0% 84.0% 85.0% 86.0% 87.0%
自己資本比率 2016年 82.9% 2017年 83.2% 2018年 86.4%
自己資本比率
2016年 2017年 2018年
12,500 13,000 13,500 14,000 14,500 15,000
時価総額 2016年 13,793 2017年 14,893 2018年 13,486
時価総額
2016年 2017年 2018年

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最後に、今の五輪による特需は2019年がピークであると予想されているので
2019年でどれだけ業績が伸びるのか個⼈的に楽しみではあります。

 

センチュリー21のホームページ

中村