MUFG会長、フィンテック企業「潜在リスク表面化も」 G20セミナー
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG、8306)の平野信行会長は8日午後、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の「金融技術革新の活用」をテーマにしたセミナーでパネル討論に参加した。金融とIT(情報技術)を融合させたフィンテック企業が持つ潜在的なリスクが「間もなく表れてくるかもしれない」と述べた。
技術革新に伴い、金融領域に事業を広げるハイテク企業が増えている。平野氏は、ハイテク企業が決済だけでなく疑似的な預金なども手掛けるようになっているのを踏まえて「金融機関に似た問題を抱えることがある」と指摘した。そうした企業によるサービス向上が急速に進んでおり、「リスクの実現が早くなる可能性がある」との考えを示した。国際機関や中銀、民間部門が協力して監視を強めたり、金融機関とフィンテック企業が協力して課題に取り組んだりする必要があるとも話した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕