カルナバイオサイエンス株式会社

カルナバイオサイエンス株式会社

Pipelineパイプライン

当社は、がん、免疫炎症疾患を重点領域として、革新的な医薬品候補化合物のパイプラインを構築しています。
また、キナーゼが標的となるアンメットメディカルニーズの高い疾患の治療薬の開発にも積極的に取り組んでいます。

自社開発パイプライン

  • monzosertib (CDC7 阻害剤)
  • 固形がん/血液がん
  • IND-enabling Early Clinical Late Clinical
monzosertib (AS-0141)
monzosertibは、当社が創製したCDC7(cell division cycle 7)キナーゼを標的とする低分子阻害剤で、CDC7キナーゼの活性を選択的かつ強力に阻害します。monzosertibは、固形がんや血液がんなど様々ながん種の細胞の増殖を強く阻害しますが、正常細胞の増殖には影響が少ないことから、副作用の少ない抗がん剤として期待されます。また各種ヒト腫瘍移植動物モデルにおいて優れた抗腫瘍効果を示しています。現在、monzosertibは進行・再発・難治性又は遠隔転移を伴う悪性腫瘍患者を対象として、非盲検フェーズ1試験を実施中です。
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  • AS-1763 (野生型/汎変異型BTK阻害剤)
  • 血液がん
  • IND-enabling Early Clinical Late Clinical
AS-1763
AS-1763は、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む成熟B細胞腫瘍の治療を目的として開発中の、野生型および薬剤耐性変異型BTK(ブルトン型チロシンキナーゼ)の両方を阻害する高選択性で非共有結合型の経口投与可能な化合物です。イブルチニブを代表とする共有結合型BTK阻害薬は、CLLや他の成熟B細胞腫瘍の標準選択薬として使用されています。しかしながら、多くの患者でBTKの481番目のシステイン残基(C481)がセリンに置き換わる変異が生じて、共有結合型BTK阻害剤の結合が弱まり、薬剤耐性になることが報告されています。また、2023年に承認されたピルトブルチニブや開発中の非共有結合型BTK阻害剤に対する新たな耐性変異も報告されています。AS-1763は、野生型に加え、共有結合型および非共有結合型BTK阻害剤に対する薬剤耐性変異として報告されている変異型BTKを強く阻害することから、既存のBTK阻害剤に不応となった患者さんの治療にも有効と考えられます。
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  • sofnobrutinib (BTK 阻害剤)
  • 免疫・炎症疾患
  • IND-enabling Early Clinical Late Clinical
sofnobrutinib (AS-0871)
sofnobrutinibは当社が不活性型BTK(ブルトン型チロシンキナーゼ)を標的として創製した高選択的な非共有結合型BTK阻害剤で、免疫・炎症疾患を対象に開発を進めています。非臨床試験において、sofnobrutinibはヒトのB細胞や好塩基球の活性化を強力に阻害し、TNF-α、IL-17、MCP-1やIL-6などの炎症性サイトカインの産生を抑制することが示されています。sofnobrutinibはリウマチモデルであるコラーゲン誘導関節炎モデルマウスや、アレルギー性皮膚炎モデルであるIgE依存性皮膚炎モデルマウスにおいて、優れた治療効果を示しています。
sofnobrutinibは健康成人を対象としたフェーズ1単回投与用量漸増(SAD)試験および反復投与用量漸増(MAD)試験が完了しており、フェーズ2以降の開発を加速するため、パートナーとの戦略的提携を目指しています。
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上記の開発段階のプログラムに加え、次世代の開発パイプライン構築を目指した探索研究を積極的に行っています。

提携パイプライン

  • DGKα阻害剤
  • 開発パートナー: Gilead Sciences
  • ライセンス地域: 世界
当社とギリアド・サイエンシズ社は、2019年6月に当社の新規がん免疫療法の創薬プログラムに関するライセンス契約を締結いたしました。ギリアド社は本プログラムから見出された開発中のDGKα阻害剤 GS-9911のフェーズ1試験を2023年12月に開始しています。固形がん患者を対象としたGS-9911のフェーズ1試験の詳細についてはギリアド社のウェブサイトをご確認ください。
  • キナーゼ阻害剤
  • 開発パートナー: Sumitomo Pharma
  • ライセンス地域: 世界
当社と住友ファーマ株式会社は、精神神経疾患と関連のあるキナーゼを標的とした低分子化合物の探索研究を共同で実施しています。