レオスの藤野社長「預かり資産、10年で10倍に」 海外展開も
東京証券取引所は19日、「ひふみ投信」などを運用するレオス・キャピタルワークス(7330*J)の新規上場を承認すると発表した。レオスの藤野英人社長は同日夕、日経QUICKニュース(NQN)社の取材に対し「上場を機に個人投資家の投資信託に対する関心度を高めて、現在約8500億円の預かり資産を今後10年間で10倍に増やしたい」と語った。
レオスは新株発行で約12億円を調達する。藤野社長は「長期的には従来の日本株ファンドに加えて未上場株や海外株で運用する投信を商品に追加する方針で、海外展開を進めたい」と表明。今回の調達資金は主にシステム投資や運転資金に充てるが、今後は調査業務を手掛ける海外拠点の設立にも資金を振り向ける考えを示した。
レオスの2018年3月期の年間配当は1株4円で、19年3月期は未定としている。配当政策については「具体的に決まっていないが、配当性向は前期の約5%より引き上げたい」として上場後に株主還元を積極化すると語った。一方で「機関投資家として株主優待には批判的な立場だ」として未決定ながらも優待の導入には慎重だと話した。
藤野氏は社長と最高投資責任者(CIO)を兼務する。今後は「時間的な制約があるため、3~5年以内に社長業務か運用業務のどちらに特化するかを判断したい」と説明した。
東証マザーズへ12月25日に上場する。想定発行価格は2010円とした。仮条件は12月4日、公開価格は12月13日に決める。新株発行による公募株数は63万2500株、売り出し株数は252万9800株で、需給動向に応じて47万4300株を上限にオーバーアロットメントによる追加売り出しも実施する。主幹事はみずほ証券が務める。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕