ドコモ、20日から5Gサービス試験提供
NTTドコモは18日、次世代通信規格「5G」の試験サービスを20日から開始すると発表した。2020年春に商用化するときと同じ環境で試験提供するとしており、実質的なサービス開始と位置づける。本格的な商用化に向け企業との協業にも力を入れ、5Gを使った新たなサービスづくりを加速する。
「料金はもらわないが、実質的な5Gのスタートと位置づけている」。18日に都内で会見したNTTドコモの吉沢和弘社長は、20日から開始する5G試験サービスについて意気込みを語った。
20日からの試験提供では商用サービスに利用する基地局、周波数帯をそのまま使う。東名阪の4店舗のドコモショップやラグビーW杯のスタジアムなどを5Gエリア化。一般の来場者が来春の5G商用開始時と同様の環境で、5Gサービスを体感できるようにする。
試験サービス開始に向けて、5G対応スマートフォンなど4端末を用意した。2画面の5Gスマホも用意。スポーツ中継などで片方の画面で試合の全体像をみながら、もう片方の画面で様々な視点の映像を選ぶといった楽しみ方も提案する。
企業と協業した新たなサービスづくりも加速する。吉沢社長は「3000社を超える企業が5G活用の取り組みに参画している。ドコモは5000人体制でサポートしており、世界でも例を見ないのでは」と強調した。
5Gのネットワーク展開も前倒しする。20年6月末までに全国47都道府県に5G基地局を設置。翌年には1万局の5G基地局展開を目指す。