昨年5月に開かれた「マチ★アソビ」。ファンの間から今年の開催を心配する声が上がっている=徳島市の両国橋西公園

 アニメ制作会社「ユーフォーテーブル」の脱税疑惑が週刊誌のウェブサイトで報じられたことに対し、徳島県の飯泉嘉門知事は15日の定例記者会見で、マチ★アソビについて「県はあくまでも協力事業者の一人として関わっており、実行委の対応を見守る必要がある。5月は開催する方向で準備を進めていると聞いている」と話した。

 報道を受けて、県は同社社長の近藤光氏に事実関係の確認を試みたが、連絡はついていないとし、イベントの開催に向けて同社とは連絡を取っているものの、脱税疑惑に関する詳しい説明は得られていないという。

 県は年3回行われるイベントを主催する実行委への負担金として、直近の3年間では2016~18年度に計約2億円を予算計上している。こうした各団体からの資金を基に実行委は同社に対し、プロデュース料などとして、この3年間で計5400万円を支出している。

 飯泉知事はイベントの今後について、「体制を変えてやっていくことになるだろう。実行委の案を見て、県が協力できるかを判断することになる」との見方を示した。また、とくしま記念オーケストラ事業に続き、県事業の関係者による脱税疑惑が浮上したことについて「公金を出すイベントに関わる人に脱税の容疑がかけられたのは当然好ましくない。しっかり対応していただきたい」と述べた。