新型コロナウイルスの中東イランや欧州イタリアでの感染拡大を受けて、マーケットでは世界同時株安の様相を呈してきたと受け取る向きも出てきた。
こうしたなか、日本政府は2月26日に感染拡大を抑えるため、大規模イベントを今後2週間は自粛し、中止や延期措置を要請した。プロ野球オープン戦や中央競馬の無観客化のほか、劇団や歌手・アイドルの公演、コンサート、大学の卒業式、企業の入社式などがすでに中止の動きに出ている。
所得税・消費税の確定申告も3月末から4月16日に延長。政府が示した2週間のエンドは3月11日で、この週末13日にはメジャーSQがある。株式市場にとって、3月13日が日柄的な一つの転換点となることが予想される。
それまでは新型肺炎対策の関連株とされる治療薬、感染判断試薬・機器、消毒液、マスク、防護服、赤外線サーモグラフィー、テレワーク、遠隔医療、巣ごもり消費-といったテーマに沿った銘柄の物色が継続することが見込まれる。
東証2部の「サイバーステップ」(3810)は、PC(パソコン)オンラインゲームの大手企業で、現状の巣ごもり消費関連のテーマ性に乗るほか、業績回復の5月期決算銘柄として新型肺炎の終息後も活躍期待がある。
主力事業であるオンラインクレーンゲーム「トレバ」は、テレビCM効果もあってサービス拡大、収益性の向上が実現。景品管理システムの見直し、配送および運営に係るコストの削減で収益改善も図られた結果、1月14日に発表した今5月期第2四半期業績は、前年同期比23・3%増収、営業利益は3億6200万円(前年同期は6500万円の赤字)と様変わりした。