高知銀行 リーマンショック後の公的資金 前倒し返済へ

高知銀行はリーマンショックによる経営悪化に伴い国から投入された150億円の公的資金について返済期限より1年3か月前倒しで返済すると発表しました。

高知市に本店を置く高知銀行は、2009年12月、リーマンショックによる経営悪化に伴い「整理回収機構」に対し、株式を発行する形で150億円の公的資金を注入されていました。

その返済期限が来年12月に迫っていましたが、経営の効率化を進め、利益剰余金が積み上がってきたことから高知銀行は、ことし5月、「整理回収機構」が保有している株式を買い取る形で早期の返済を進める方針を明らかにしていました。

その後、金融庁などと協議を進め、20日、承認を受けたということです。

今月29日に「整理回収機構」から株式をすべて買い取り、消却することで、注入されていた150億円は期限より1年3か月前倒しで完済されることになります。

これにより、金融機関の経営の健全性を示す自己資本比率はことし3月時点の10.79%から2.59%ほど低下するものの、国内の銀行に求められる4%の基準は、大幅に上回るとしています。

高知銀行は「公的資金を返済したからといって顧客へのサービスが変わることはなく、これまで以上に金融サービスの充実や地域経済の振興に力を注いでいきたい」としています。