ワクチン保管する超低温冷凍庫 各地の病院への発送作業始まる

新型コロナウイルスのワクチン接種が始まるのを前に、ワクチンをマイナス75度前後の超低温で保管する特殊な冷凍庫を各地の病院に発送する作業が始まっています。

政府は、アメリカの製薬大手ファイザーのワクチンについて、医療従事者を対象にした接種をできるかぎり2月下旬から始めたいとしています。

このワクチンはマイナス75度前後での保管が必要で、政府はディープフリーザーと呼ばれる超低温冷凍庫を各地の国公立病院に発送する作業を始めました。

冷凍庫は、都内のメーカーが政府からの増産の要請を受けて、海外の工場をフル稼働させて製造したもので、医療従事者への先行接種を行う全国100の国公立病院に1台ずつ送られます。

1日は、横浜市内の倉庫で担当者が発送先の確認などを行っていました。

冷凍庫は、マイナス65度からマイナス80度に対応し、内部の温度の推移を1分ごとに記録する機能があり保管状況を常時、確認できるということです。

政府は今後、一般向けの接種に向けて超低温冷凍庫およそ1万台を確保し、6月にかけて全国の自治体に配備する計画です。

冷凍庫を製造した「EBAC」の佐々木健社長は「ワクチンを安心して接種してもらうため、1日も早く冷凍庫を全国にお届けできるよう全力を尽くしたい」と話していました。