小林製薬「紅麹」問題 プベルル酸のほか通常入らない2物質確認

小林製薬の「紅麹」の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、厚生労働省が国の研究所で健康被害の訴えがあった紅麹原料のサンプルを分析した結果、会社側から報告された「プベルル酸」のほかに、少なくとも2つの通常は入っていない物質が確認されたことが関係者への取材で分かりました。厚生労働省は、物質の特定を進めるとともに健康被害の原因の解明を急ぐことにしています。

小林製薬の「紅麹」の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題では、厚生労働省が、会社側から過去3年分の紅麹原料のサンプルの提供を受けて、国立医薬品食品衛生研究所で分析を進めています。

この中で、被害の報告が集中している去年6月から8月に製造された紅麹原料のロットを分析した結果、会社からも報告があった、青カビから発生することがある「プベルル酸」が検出されたほか、少なくとも2つの通常は入っていない物質が確認されたことが関係者への取材でわかりました。

ただ、これらが人体に影響を与えたのかどうかなど詳しいことは分かっていないということです。

厚生労働省は物質の特定を進めるとともに健康被害の原因の解明を急ぐことにしています。

健康被害状況 延べ240人が入院(18日時点)厚労省

また、厚生労働省は健康被害の状況について、小林製薬から報告された18日時点の人数を明らかにしました。

それによりますと、体調に異変を感じるなどして、延べ1434人が医療機関を受診し、延べ240人が入院したということです。

先月29日に設置された厚生労働省と消費者庁のコールセンターに、18日までの21日間で合わせて4392件の相談が寄せられたということです。

コールセンターの電話番号は、0120-388-687で、午前9時から午後9時まで、土日や祝日も相談を受け付けます。

厚生労働省は各地の保健所などとも連携して被害の確認を進めるとともに、引き続き健康被害の原因について調べることにしています。